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「あの……課長、もう呑むの止めたらどうですか?」 「ぁあ?んでだよ?」 「いや…日本酒、一瓶開けちゃいますが…」 「ん?ああ、本当だな。なら、次はビールを…」 ほぼ1人で呑みきっていた さらにテーブルに乗っている缶を取ろうと手を伸ばした時…… 「う、ぁ…」 「荒木課長ッ!」 グラリッ と、体が傾く 佐和に支えられたおかげで、テーブルにぶつかる事も鍋をひっくり返す事もなく床に倒れたが… なんでだ? (体が言う事を聞かねぇ?) 「大丈夫ですか課長?絶対、呑み過ぎですよ……シッカリ返事してるから平気だと思ったら…」 「悪ィ、佐和…」 言われた通り呑み過ぎ でも、変だ いつもだったらこんなに呑めば、朝目を覚まして後悔する事が多いが今日は… なんで、酔えねぇ? 「起きれますか?」 「ああ、……ん?無理みてぇだな、これ。 力が入らねぇし、ハハッ……… またお前に迷惑掛けちまってるな」 「い、いえッ、そんな俺は好きでやっている事なので、何でも言って下さい!」 そう言って笑う佐和に… 「嬉しい事を…… ならよ…これからもずっと、俺と……飯食って、酒飲んでくれるか?」 口が勝手に動いていた 「え?い、今ずっと、って…… デ……デレたっ。今、荒木課長がデレた!!」 「は?なに、デレ?…お、おいッ、佐和! 覆い被さるんじゃ…って、なに興奮してやが、んンンーッ!」 突然も突然、身構える前に重なってきた唇 合わさった柔らかさに体が跳ね、すぐさま顔の角度を変えて来た佐和に舌を探し出される このッ、舌っ舌挿れやがって… 口の中かき回されて舌を弄られて吸われると 酒が回る頭と熱くなる体に (畜生がっ…) 佐和の舌に夢中で舌を絡め返していた

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