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さらに電話で塞がっていない右耳に柔らかい感触と… 「楽しそうに喋って…見せつけてくれるね」 いつもより低いトーンの声が耳元で囁く 楽しそうに喋る佐和に意識がいっていたのもあり、まさか森が何かするとは思わなかった 「な?な、なにしやがる森ッ。冗談はよせ」 「はぁ…まったく。冗談じゃないのはこっちなんだけど」 すぐ離すと思いきや、反対にきつく抱きしめてくる ふざけているのも大概にしろ、と森の腕を引っぺ返そうと掴んだ瞬間… 「妬けるな。あと一歩だったのに、さすが番犬…」 森の手が動き 俺の顎を掴んだ そのまま顔を後ろを向かされて、俺の目に捉えたのは近づく森の顔で… 「お、おいー…ーーッ」 「今日は帰るよ。じゃあな荒木」 唇に柔らかく触れたもの 擦れる鼻先 すぐさま離れたが、笑った森の吐息が鼻を擽る (嘘、だろ…) 森の行動に呆気に取られ立ち尽くす俺に 握りしめていた電話からは、佐和の喚く声が暫くの間、聞こえ続けていた ■■■■■■■■■■■■ 森課長は策士です。 さぁ佐和くんはどうでるか?

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