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②
それからおもむろに、課長が缶ビールを出してくれて自然と出張先の話しに。
地域が変われば人も変わり、商品の売れ筋も客層によって変化していた事や
工場内の視察では普段見る事は出来ない内容を知れて、バタバタしてはいたけど充実した1週間だった事
それから地元の人しか行かない居酒屋で食べた料理が美味しくて、今度作ってみるので課長に食べて貰いたい事
毎日報告の電話を入れてはいたが、喋り足りないのもあって話しが尽きない
なんせ1週間ぶりの課長がすぐそこに居て…
(あ〜〜可愛いッ)
時折、相槌を打ちながら、でも話を遮る事はしないで聞いてくれる課長にまた嬉しくなる
「あ、それで荒木課長、工場長が元気か?と。それと今度奢れ、とも言ってましたよ。
仲良いんですね」
「はっ、仲が良いわけじゃねぇよ。俺が新人の頃、無茶言って来やがってどれだけこっちが苦労したか。同期メンバーと走り回って毎日サービス残業でよ、奢って貰うのはこっちだッ」
楽しそうに、でも悪態を吐く課長
忘れていた訳じゃないけど、『同期』の言葉でまたモヤモヤが膨れ上がった
「課長…、その」
だから、どうしても引っかかっていた事を、意を決して…
「森課長とはなにも…無かったんですか?」
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