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第45話
「真。俺達はこれから死ぬまでずっと一緒にいるんだぞ。セックスなんてこれからいくらでもできる。俺達は恋愛期間なしで、いきなり結婚したから、色々ゆっくり進めるのも悪くないって俺は思っているよ」
どうして樹はこんなに俺の欲しい言葉をくれるんだろう。
望まぬ妊娠をして、突然幼馴染と結婚が決まって。
体は刻々と変化をして、階段を上り下りするだけでもきつい。
俺はそんな変化になれようと必死だった。
樹はいつもそんな俺の一番近くで助けてくれる。
「真?」
押し黙る俺に樹が首を傾げる。
「いや、俺の幼馴染こんなにいい男だったかなって」
「そうだよ。気付くの遅すぎ」
「調子にのるなって」
俺が笑って樹を小突くと、樹も笑い声をあげた。
ようやく笑いが収まって隣を見ると、穏やかに微笑む樹と目が合う。
「真。キスしていいか?」
キスは毎日、何度もしていたがあらためて聞かれると恥ずかしい。
頬を染め、頷くと直ぐに樹の唇が降りてくる。
樹が俺のうなじを掴み、俺の唇を舌でなぞる。
俺が招くように唇を薄く開くと、肉厚の舌がするりと口内に滑り込む。
「んんっ。うんっ」
あまりの気持ちよさに声がでる。
その瞬間、樹が俺に腰をおしつけた。
樹のスエットの前は硬くなっている。
俺は少しも躊躇わずに樹のスウェットと下着をずり下げ、赤黒い屹立を露出させた。
「真」
樹が焦ったように名を呼ぶ。
「いいから。好きにさせろよ」
自分も下半身だけ裸になり、樹の屹立と自分のモノを一緒に握った。
「すげえ、やばい。興奮する」
樹が俺のパジャマの上のボタンを外し、尖りきった乳首に喰らいつく。
「あんっ」
ジュっと吸いつかれ、コリコリと甘噛みされる。
「いいっ。あんっああ」
俺が下肢を弄る手を止めると、樹が俺の手ごと包み、擦りたてる。
「あっああ」
「くっ」
同時に白濁を放ち、樹が俺の唇にチュッとキスを落とす。
「気持ちよかった」
「俺も」
嫌悪感も恐怖もちっともなかった。むしろすごく興奮して、頭の中にもやがかかったようだった。
恐れていたのが馬鹿みたいだ。
「続きする?」
問うと樹が困り切った表情で俺を抱きしめる。
「いや、多分俺激しくしちゃうから。それは産まれてからにしよ」
「了解」
「でも、もう一回していい?」
樹が濡れた手をまた上下に動かし始める。
俺は頷く代わりに樹の唇を求めた。
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