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第66話
樹が俺の背に圧し掛かった。
「赤ん坊欲しいんだろ?零したらもったいないじゃないか」
指で俺の前立腺をコリコリと舐りながら、樹が腰を進める。
「赤ちゃん、欲しいぃ」
蕩けた頭で答えると背後で樹がくすりと笑う。
「なにが欲しいって?」
俺は自分の尻たぶを両手で開いた。
首だけ振り返ると樹が俺の後口を食い入るように見つめている。
「あっ、ここにちょうだい。中にたくさん出してっ。あんっ、赤ちゃんの素、ちょうだい」
樹が指を引き抜き痛いくらいの力で俺の腰を掴むと、最奥まで屹立を進める。
「ああ、奥、きて……熱いぃっ、中でてるぅ」
中の樹がびくりとしなり、濡れた感触が広がる。
樹がとぷりとぷりと吐きだすのに合わせて、俺のうなじに噛みつく。
「あっ、あああ、ダメ。イクっまたイク」
俺は濡れたシーツの上に何度目か分からない白濁を吐き出す。
体が火照り、胸の先がジンジンと痺れる。
胸の尖りの疼きをどうにかしたくてシーツにこすりつけていると、それに気づいた樹が俺を抱え、繋がったまま自分の膝の上に座らせた。
乳首の形が変わるくらい引っ張られ、俺は「気持ちイイ」と喘いだ。
俺は振り返り、樹の頤を掴むと口づけた。
「愛してる、樹」
口づけを解きそう告げると、樹の顔が真っ赤に染まり、俺の中のモノが大きく膨れ、また弾けた。
「ああっ、やっ、三回目なのにすごい……たくさん」
中に熱をかけられた快楽から、俺の足の指がきゅうと丸まる。
「だから、お前とすると早くなっちまうんだよ」
俺の首筋に顔を埋め、恥じ入るように樹が呟いた。
俺はそんな樹が愛しくてたまらなくなり、目の前の赤く染まった耳朶に噛みついた。
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