70 / 101

第70話

「いっ…イイ。ダメ、あんっ、ダメ。イッちゃう」  樹が奥まで腰を進めた瞬間、俺は大量に白濁を漏らした。  腰をひこうとする樹に対して両足を絡め、止める。 「まだ、そこにいて。奥に樹がいっぱいなの気持ちイイ。あっ、ああっ、そこ、好きっっああんっ」  見つめ合いながら呟くと、樹の顔が熟れたように真っ赤に染まる。  唇に噛みつくようにキスをされ、俺は目を閉じた。  奥を小刻みに突かれ、快感から鳥肌がたつ。 「んっ、うんっ、んん」  乳首をピンと爪の先で弾かれ、中にいる樹をキュッと締め付ける。  樹が息を飲み、また中に濡れた感覚が広がる。 「熱っ。ああぅ、俺も…イク」  屹立を樹の割れた腹筋に擦りつけると、樹の腹が俺の白濁で汚れた。  荒い息を吐きながら、二人で抱き合っていると、扉の向こうからふゎふゎ言う声が聞こえた。 「冬」  俺が呟くと樹がさっと体を起こし、俺の中から屹立を引き抜くと手早く自分の衣服を整え、寝室から出て行った。 俺はけだるい体で下着と樹のシャツだけを身に着け、後を追う。  樹はキッチンで消毒済みの哺乳瓶を取り出し、粉ミルクを量っていた。 「まだ本格的に泣くまでは時間がかかるよ」  樹の腰に腕を回し抱きつくと、生真面目な表情の樹がこちらを見た。 「分かってる。でも準備だけはしといたほうがいいだろ」  樹の言葉に微笑むと、おれはしゃがみこんだ。  樹のズボンと下着を引き降ろすと、まだ硬い樹の屹立がぶるんと飛びでて俺の頬を打つ。 「真」  焦ったように名を呼ぶ樹を無視して、俺は先端に吸いついた。  先っぽからでる液体はしょっぱいのにどこか甘く感じる。 「ダメだって」  樹はそう言いながらも俺の後頭部を掴むと、自分の腰に押しつけた。  俺は口をすぼめながら、屹立を根元まで銜えこむ。 「くっ」  喉奥に熱をかけられ、俺は眉を寄せながらそれを全て飲んだ。  汚れた屹立を舐めて綺麗にして、服を整えてやり顔を上げると、首まで真っ赤に染まった樹と目が合う。  樹はしゃがみ込むと俺に口づけ、力強く俺を抱きしめた。 「愛してる」  俺はその告白に微笑むと、樹の体を抱きしめ返した。

ともだちにシェアしよう!