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第5話 謝罪(3)
「二度としないと誓えるなら、水に流すよ」
ミキの声に、オトハとネネが頷いた。
「……っありがとう、みんな。ハナにも、迷惑かけて……」
「ぼくなら、全然。むしろ、戻ってこなかった時の方が、困る予定だった、かな」
ハナが言うと、「フィオーレ」の三人が言葉を継いだ。
「思いっきり紹介しちゃったからねぇ」
「でもコールかかったのにはびっくりした」
「てか、あれ、最初にコールしたの、ルナ推しの人だったよね?」
誰がコールをかけたかは、ハナの胸にしまってあったが、全員がルナの帰還に了解を示すと、最後に明が話をまとめた。
「よし。ルナはインフルエンザで発熱して、階段でコケて捻挫したことにする。わかっていると思うが、ここでのことは他言無用だ。なお、ルナの復帰時期については、こちらで調整するから少しだけ時間をくれ。復帰ライヴが決まるまでは、ハナにはルナの位置に入ってもらい、引き続きライヴを続けてもらうことになる。いいな?」
明の言葉に、ハナと、ルナを含んだ「フィオーレ」たちは、軽く声を上げた。
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