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第15話康太side
…面白かった。
笑顔があんなに素敵な人がこの世に存在していたとは。
伊藤もあの笑顔には称賛していたな。
万人が見ても美しいと思うだろう。
しかし、さっきのように伊藤が気を使ってなーちゃんの作品を集めようとしてくるたびに言い訳をしなければいけないのか。
困ったな…。
そういえばなーちゃんはBLCDの他にはどんな作品に出てるんだ?
…調べるか。
『時枝七彩さんのオタクたちよ。これを知らなきゃマズい!?七彩さんのいろいろ!!』
知らないとマズいことは知っておくべきだろうと思ってこのサイトをクリックし、なーちゃんのあれこれを知った。
その前にちょっと待て。オタクとはなんだ!?俺はオタクなのか!?おいおい、俺はさっき伊藤に夢中だと言われたんだぞ。
なんだかんだでなーちゃんのプロフィールや出演作品を知り、その中で意味のわからない日本語をひたすらはじめて英語の勉強をする学生のように検索しまくった。
なんでも、アニメが好きな人が集う店があるらしい。そこになーちゃんのフォトカードやCDがたくさん買えるらしい。
それはオタクの聖地である秋葉原などにある。
明日はそこに行こう。これで依吹の了承を得たら決まりだが…。
「………依吹、俺だ。明日なんだが急遽秋葉原駅に集合だ。いいな。」
「いや、2、3時間前は俺に丸投げだったじゃん。てかそこオタクの聖地よ?チョイス間違ってない?」
「いや、間違っていない。…なにをそんなに怒っているような声で話すんだ。聞いてて不愉快だ。」
「いや、康太がそうしてるの!何??さっきの切り方!!自分の都合だけで動くなって何回言ったらわかるの!?俺じゃなかったらもっと康太怒られてるよ!ていうか友達いなくなるって!!!」
「すまなかったと言ってもいるだr(言ってないね!
…悪かった。」
「お前の都合で動いてる奴なんて伊藤さんしかいないと思うよ。そのことちゃんと理解して。」
「…ぅぬん」
「はあ!?」
「…わかった。」
「じゃあ明日は秋葉原ね。何時?」
「朝から行きたいから9時で。」
「えー、早いのは眠いから11時ね。あっちで昼飯食お。」
「嫌‥……‥わかった。じゃあそういうことで、おやすみ。」
「はーい、おやすみ。あ、康太ー。」
「何だ。」
「時間、俺の意見尊重してくれてありがとね。じゃあまた明日。」
「うん。」
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