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◇付き合い記念*圭6

 好みのど真ん中というのか、もう見つめられるだけで、普通に息が出来なくなって、心臓が痛い。 「……っふ……」  胸に手を這わされて、ぞくん、と体が竦んだ。 「……た――――……」  咄嗟に離れて名を呼ぼうとした唇をまた、塞がれる。  舌がゆっくり、絡んでくる。 「ン……っ……ん……っ……」  息、苦しくて、少し顔を逸らそうとするけれど、叶わない。  頭がぼうっと、する――――……。 「……ん……っ……」  高瀬の手が腰に触れて、ますます引き寄せられて。 「……っ……待っ――――……」  往生際悪く、思わず漏れた言葉に、高瀬は、すぐ止まった。 「触られるの嫌?」  超至近距離で。一目惚れしたその瞳が、細められる。 「……っ……」  思わずぶんぶん首を横に振ってしまう。  すると、高瀬は、ぷ、と笑って、ちゅ、と頬にキスしてきた。 「――――……っ」  高瀬と知り合ってから、ずっと高瀬にドキドキして。ずっと楽しくて。  大好きって思い続けてきた。  好き過ぎて、ほんと困る位で。  ただただ、じっと、見つめてしまう。 「 ……織田、ほんと、可愛いな……」  ふ、と笑って、オレの頬に触れる高瀬に、もうただ真っ赤になるだけ。 「――――……触られるの、嫌じゃない、よな?」  高瀬の手が、オレの頬をなぞって、耳に触れる。くすぐるように、なぞられて、ぞくっとして、首を竦めた。  ……頭、おかしくなる。   「……恥ずかしいだけ?」 「…………っ」  頷く。 「……たかせ……」  名を呼んだ唇をまた深く塞がれて。  キスが。舌が、熱くて、溶けそうで。  それから。やたら、長い時間をかけて、ゆっくりと、体を、開かれた。 ◇ ◇ ◇ ◇  キスに翻弄されて。 見つめてくる瞳にドキドキして。  ただただ、気持ちいい事だけされ続けて。 「ン、ぅ…… あ、や――――……!……」  もう、何も考えられなくて。  慣らされる後ろと、何度か達したのに刺激され続ける前と。どっちに、反応したら良いのか、もうぐちゃぐちゃで、分からなくて。 「……たか、せ……――――……」 「……ん?」  名を呼ぶと、高瀬は笑んで、顔をのぞき込んでくる。手首を取られて、頭の横で抑えられて。優しく、頬や瞼にキスをされる。  ――――……キスも、触り方も、めちゃくちゃ優しい。  ドキドキがすごすぎて、もう、死にそうな気がする。  もう心臓、もたない。  これ以上されたら、完全に、オーバーワーク……。  顔、見てるだけだって、そうなのに。  ――――……こんな自分を見られてる、なんて、ほんと、無理なんだけど……。 「……ん、……ぁ……」  どこか遠くで、聞こえる、声。  噛みしめると消えるけど、すぐ解かれて、また聞こえてくる。  誰の声。 ……て、オレの、か。  ていうか、これ、ほんとにオレの、声……?  ――――……恥ずかしいし、なんかもう、訳がわからない。 「……ン、ンッ……ぁ!……」  どうしようもなく体が震える、その箇所をまた刺激される。  中に入れられた指で、自分が、こんなになるなんて。 「――――……気持ちいい?」  囁かれて、僅かに瞳を開ける。  そんなの、どう言ったら……。  こないだは酔ってて……言ってた気が、するけど……。シラフでどう言ったら……。  困って見つめ返していると。 「――――……」  高瀬はふ、と笑って、オレの頬に、ちゅ、とキスする。  そうしながら、中の指を、少し深く、刺激してきた。 「……っあ……!……や……」  ゾクゾクした感覚に、自分で驚く。 「――――……もう、大丈夫、かな……」  は、と熱い息を吐いて。高瀬が指を抜いた。  ずっと、しつこいくらいに弄られていたそこは、なぜだか、疼いて。 辛くて、少し腰を退く。 「……こないだしたの、ちゃんと覚えてる?」  自身に、手早くゴムをつけた高瀬に、そんな風に聞かれて、うん、と頷く。 「痛かった?」 「――――……」  すぐ、首を振った。  痛かったとか、そんな記憶は、無い。 「……辛かったら言って。そしたらすぐ止めるから、怖がらなくていいよ」  囁きながら近づいてきて、ちゅ、とキスされる。  高瀬、キス、好き、だなあ。  どんだけ、キス、してくれるんだろ……。 「……っ……ん、ぅ…… っ……」  舌、奪われて。呼吸、まともにできなくて。  全部熱っぽくて、涙が滲む。 

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