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◇デートの約束*圭

 2人で一緒にベッドに入って、並んで座った所で。 「高瀬、土日用事ある?」  そう聞いてみた。すると、高瀬は、ふ、と微笑む。 「無いよ。てか、織田と居るつもりだったし」 「明日はさ、ゆっくりしよう、今週疲れただろうしさ」 「ん」 「でさ、明後日さ、デートしよ?」 「デート? うん、良いよ」  嬉しそうに笑って、即答してくれる。 「……あ、プラネタリウム?」 「うん」  覚えててくれたのが嬉しくて、うんうん、と頷く。 「なんかさ、露天風呂から見た星思い出しちゃうよね……キレイだったなぁ……」 「そうだな……」 「あれからまだ1週間経ってないとは思えないね。なんか今週の仕事のせいで、すごい遠い記憶になっちゃったんだけど……」  そう言うと、高瀬は、「たしかにな……」と笑ってる。 「とりあえず、明後日はプラネタリウムに癒されよ?」 「そうだな。……楽しみ」  そう言って、ふ、と笑ってくれる高瀬に、めいっぱい笑顔になってしまう。 「オレも、すっげー楽しみ」  オレが好きなとこに、高瀬、連れてけるのって、なんか嬉しい。  めちゃめちゃウキウキしてしまう。  嬉しくなってると、クスクス笑う高瀬が、オレの事を引き寄せて、ちゅ、と触れるだけのキスを何度もしてくる。  優しいキスなんだけど。  ベッドの上だと、なんかすごく、ドキドキする。 ◇ ◇ ◇ ◇ 「――――……」  ふ、と目が覚めた。  目の前に、高瀬の端正な顔が、ある。  もうそれだけで、どき、と胸が弾む。  ただ寝てるだけでどーしてこんなにカッコいいんだ。  プラネタリウムの約束をして。  何度も、触れるだけのキスをしながら、ベッドに寝かされた。  今日は疲れてるから、寝ようね、て事になって。  向かい合って、高瀬の手が背中に置かれて、暖かくて。  うとうとして、すぐ眠ってしまった、と思う。  高瀬もすぐ、寝たのかな……。  自分の上に回ってる腕の重みが嬉しい。  ずーっと、高瀬の腕の中で眠れるとか。  いいのかなあ、こんなに、幸せで。  ――――……酔いも全部さめたし、抱かれて体が熱くて頭がぽわんぽわんしてた感覚もなくなって。ある程度眠れたのか、今すごくすっきりしてる。  昨日の飲み会の事がふ、とよみがえる。  須長と高瀬と、トイレで話したこと。  ……高瀬のあれって、オレが、須長に何かされるっていう、心配だったんだよね……。帰ってきてからも言ってたし、結構本気っぽかったけど……うーん。やっぱりそんな訳ないしな……。  ……ていうか、須長、高瀬の付き合う女の子を奪ってくって。 昔の事とは言え、変なの。 ……ああ、だからオレ、須永が高瀬の事好きなんだと思ったんだな。今となっては、変な事言った気もするけど……。でも拘りかたがなんか歪んでる。モデルとしての嫉妬、て感じだったのかなあ。  そうだ。高瀬って、あれ、須長に完全にバラしてたよな。  ……いいのかな。同じ会社じゃないけど、同じ建物に居るし、共通の知り合いの女の子達も、昨日できちゃったし。  ……あーでも、そういうのはバラさない、とか、何か言ってたなー。お互いさまってなんだろうと、ちょっと可笑しい。  高瀬のモデル時代かー……。  ……須長も相当イケメンなのに、高瀬にライバル心メラメラだったみたいだし。あっさりやめちゃったとか言ってたけど…… うーん、そういうのも、カッコいいなあ、高瀬……。  ……モデル時代の写真、見たいなー。まだ見てないよー。  なんか、それを嫌がる高瀬は、ちょっと可愛くて、好きだけど。  でも見たい……。  じっと、目の前の顔を見つめる。  

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