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「ワクワク」*圭

 めちゃくちゃバスルームでイチャついたような気がする……。  かなりの時間を過ごしてから、リビングに来た。 「お腹、すいたー」 「ん。早く準備しよ」  買って来たもの温めてテーブルに並べて、お酒を出して、二人で隣で並んで座る。 「今日お疲れ、高瀬」 「織田もね」  グラス合わせて、一口。  おいしーね、と笑う。と。オレを見つめてた高瀬が近づいてきて。 「――――……」  ふ、と、手が頬に触れて、ちゅ、とキスされる。  思わず、目をパチパチさせてしまう。  ――――……自然すぎ。カッコ良すぎ。もーこんなに自然に、カッコよくキスできる人、他に居ないと思う……。  きゅん、と。  心臓が、痛い。痛いというか。……締め付けられるみたいな。  今まで味わった事のない感覚で、本当に、不思議。 「あのね高瀬、明日は晴れるって」 「ん?」  急に天気の話をしたオレに、高瀬は、クスッと笑った。 「晴れたら何かしたい?」 「何も考えては無いんだけど……晴れの日曜日、高瀬と何しようかなって……考えるのも、楽しいなーと」 「うん。そーだな」  ふ、と笑いながら、高瀬が頷いてくれる。 「高瀬、何かしたいことある?」 「んー……何だろ」 「うん」  聞きながら、ぱくぱくおつまみ、食べてると。  ぷ、と笑われる。 「織田居れば、別になんでもいいんだけど」 「何でも?」 「出かけてもいいし、家でも良いし」 「――――……」 「そりゃどこか行けば、それはそれで楽しいけど。横に居てくれれば、なんでもいいんだよな、オレ」 「――――……」  マジマジと。  そんなカッコ良すぎる&嬉しすぎる事を、平気で口にする高瀬を。  超近くで、マジマジと見つめた結果。  ぼぼっ!!と、赤面。 「……あれ」  高瀬は、面白そうにオレを見て、クスクス笑いながら、頬に触れた。 「…………っ」  今更隠れても無駄なので隠れはしないけど。  こんな年になって、ちょっと言われた位ですぐ真っ赤になるの、どーなんだと、自分に言いたい……。 「織田がすぐ真っ赤になんの――――……」 「ご、ごめん、 自分でもおかしいと思うんだけど」  高瀬の手をす、と避けて、自分の手で頬を抑えて俯いたら。  その手を掴まれて外されて、クスクス笑いながら、両頬をぷに、と摘ままれた。 「すぐ真っ赤んなんの可愛いから、ずっとそのままだといいなー」  言いながら、頬に、ちゅとキスされる。 「……っそ、の内、少しは、慣れたら――――……赤くなんないかも……」 「まあそれはそれで、別に良いんだけど。でもしばらくは、なりそうだよな」  すりすり頬を撫でられて。  そんな近くで、そんな風にされてると、余計、赤くなるってば。 「……かわいい」  クスクス笑いながら、高瀬がオレに言って、めちゃくちゃよしよしと撫でられる。 「――――……っっっ……」  もうだめだ。  顔見られないように。  高瀬の肩に額を付けて、ぴと、とくっついた。 「……隠れた?」  高瀬が、笑うと、くっついてる高瀬が揺れる。 「――――……隠れた……」  そう返して、そのまま隠れてると。また笑う高瀬。  ぎゅ、と抱き締められて。後頭部に置かれた手が、よしよし撫でてくる。 「――――……明日、引っ越しの事、話そ。契約してるとこ、聞いてくれる?」  そう言われて。 「うん」  素直に頷いた。  引っ越してくる、とは一度決めたけど。  ――――……高瀬はそれでほんとに良いのかなとか心の奥で心配していた事も。なんか段々薄れてきてて。  ……どこまで仲良しでいれるかなあって。  ワクワク、してくる感じまで、してきた気が、する。

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