223 / 235

◇ときめきまくり ※

「……ン、ん……」  高瀬の手が、死にそうにときめきすぎてるオレの体のラインをなぞる。  ……高瀬が好きすぎて無理……。 「……あの……」 「ん?」  手を伸ばして、すり、と高瀬の首にしがみついて、オレの方に抱き寄せて、目を合わせる。 「さっきのね」 「ん?」 「高瀬とキスするのはどうしてこんなにきもちいんだろって、思っただけだよ? ……オレが今までしてきたキスって、全然違ったなーって……それだけ」 「……」 「別に……誰かを思い出してた訳じゃ、ないよ……?」  そう言うと、高瀬はオレと見つめ合って。それから、ふ、と苦笑い。 「……勘違い? オレ」 「うん……」  つい、クスッと笑ってしまうと。 「……まあ……なら、良かった」  高瀬も、クスッと笑って、オレの頬にキスする。 「……オレ、妬くのとか慣れてなくて」 「うん」 「……なんか、ごめん」  高瀬が、オレの頬を、ぶに、とつまむ。オレはつい、クスクス笑ってしまった。 「……高瀬に妬かれるとか……奇跡みたいなんだけど」 「……何それ」  く、と笑いながら、高瀬がオレにまた口づけてくる。   「織田はオレに甘すぎ。……何してもいい風にとってくれて」 「……そうかな?」 「そうだよ」  ……そうかもしんないけど、だって、好きなんだもんな。  しょうがない。 「……妬く必要……全然ない、よ」  じっと見つめてそう言うと、高瀬は、ん、と微笑む。 「……続きしよ」  言いながら、重なってくる唇に、目を伏せる。  いっぱい、キスされてると、ゾクゾクが高まってくる。  また体のラインをなぞりながら、下にすべって、ズボンから中に入ってきて、直接、触れられる。 「……は。すげーかたくなってる」 「ん、ん……だって……」  ゆるく握りこまれたオレのを、少し強く刺激してくる。 「ん……ふ」  気持ちいいけど。でも、恥ずかしいけど。でも。  ……高瀬がオレに触ってくれるのも、男っぽい顔、してくれるのも。嬉しい。 「高瀬……」  めいっぱい、キスされながら、たくさん、触れられる。  声を聞かれるの、恥ずかしいなと思うんだけど、すぐにそんなこと言ってる余裕は無くなってしまう。 「気持ちよさそ」  耳元で、熱い息と共に囁かれると、それにすらゾクゾクしてしまう。    いつもは涼しい高瀬の声が、こういう時、すごく熱っぽくなる。オレは、それが本当に、好きで。なんか、もう、声だけでイっちゃうんじゃないかなとか、思ってしまうくらい。 「っ……た、かせ」  気持ち良すぎて、は、と息をひそめて吐きながら、高瀬を見あげる。ん?と少し微笑む唇。  あー、もう……大好きすぎる……。  心の中が、きゅうって締め付けられて、息もできないような感覚。 「……好き……」  思わず抱き付いて、ちゅ、とキスすると、すぐさま深く返ってくる。 「ん、……ふ、っ……」  ……舌、きもちい。  ていうか触られてるとこ、全部きもちいい。 「……ん、ン…………」  なんかもう。すごく、気持ちいいのスイッチが入っちゃったみたいで。  ……完全に高瀬の思うままというか。  ……何されても、気持ちよくて。  なんかいっぱい。  高瀬と、シて。    幸せなまんま、眠りにおちた。……ような気がする。  翌朝、高瀬の腕の中で目覚めて、色々思い出したら、憤死。  ……しそうだったけど。    めちゃくちゃ、幸せ、だった。    

ともだちにシェアしよう!