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第24話 2021*洗浄(*)

「お尻を左右に手で開いて。そう。上手だよ」 「ぅ……っ」 「入れるよ? 力抜いて。うん。上手いね。もう少し、入れるね?」 「ぁ、ぁー……っ」  腸の中を勢いよく湯が満ちてゆく。下腹が張って、重ったるい感じがするとともに、射精のための器官が強く主張をはじめる。カッツはそれを知っているようで、洗浄のために湯量を調節しながら、勃起しはじめたサイレントの竿を扱いた。 「ぁ、それ、だめ、それ……っ、い、弄らな、っ」 「どうして? ここを扱くときみ、とても嬉しそうにするのに」 「してな、してな、い」 「ああ、そろそろお湯でいっぱいだね。お腹いっぱいになった?」 「ん……」  優しい声で確認を取られながらの従属は、とても心地のいいものだった。  だからカッツの言葉を聞いた時、脳がバグを起こしたみたいに混乱した。 「じゃ、少し遊ぼうか」 「へ……?」  カッツはいつの間に用意したのか、アナルプラグをサイレントの後孔へ嵌めた。 「これを少し我慢して、最後にたくさん出そうね?」 「あ……や」 「やだ? 我がまま言わないで? 大丈夫。きみならできるよ?」  そういう問題じゃない。  そんなに我慢したら、気が狂ってしまう。  だが、そう言ったとしてカッツはやめてくれないだろう。現に「大丈夫。大丈夫だからね?」とサイレントの赤毛を丁寧に撫でてくれる。でも、それはサイレントに我慢を悟らせないためだとわかっていた。 「やぁ、っ、出した……っ」 「出したい? 仕方のない子だね?」  壁にすがりながらサイレントが呻くたびに、カッツはそっと赤毛を毛づくろいでもするように撫でる。その指がうなじを、そして脊柱を降り、尾てい骨を撫で、ついにプラグの嵌まっている後孔へと差し掛かる。 「あ、あ……っ、抜い、て、抜いて」 「じゃ、きみの好きなプレイをひとつ言って? そしたら抜いてあげよう」 「あっ、そんな……っ、お腹、押さ、ないでっ……! がま、んで、きな……っ!」 「言って」 「あ、あ! ちょ、直腸……!」 「へえ? どうして?」 「されると……っ、奥が気持ちいい! お願……っ、ひぁー──っ!」  途端にプラグを抜かれ、下腹をぐっと押さえられる。ぶじゅーっ、じゃばーっという音とともに、鳥肌が立つような戦慄が上がってくる。  見られてしまった、という恥辱にまみれながら、サイレントは壁に爪を立てた。

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