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第2章 獣人の国と少年 (二十四-後)

恥ずかしくなり顔を背けた夜宵だったが、清楚な服に身を包んだシルヴァンから目を離すのが勿体なく感じ、控えめに目線だけ戻してみる。 「夜宵……その顔はずるいぞ」 なにか、と言う前に一歩詰め寄ったシルヴァンに呆気なく唇を塞がれる。触れるだけのキスだが、夜宵の柔らかい唇が弾み、離れる瞬間チュッと音を立てた。 正面に立つ獣人の熱のこもった目に当てられ上気したように左右の頬に桃色が差し、頭に霞がかかる。 もう一度、と手を伸ばすと、彼はその手を掴み唇を寄せた。 感触を覚えるように何度も唇を押し当て、伺うように食むと熱い舌をのぞかせ絡ませていく。 「み、そらっ、行くんじゃ――」 距離をとった隙、舌の下、柔らかい部位をなぞられ夜宵の腰にピリピリと電流が走る。身をよじる夜宵だったが、あろうことかシルヴァンに夜宵の足の間に自身の足を差し込まれてしまった。夜宵は悶え震える足に力を込めて耐えたが、止むことなく夜宵の口内を満たす刺激に次第に腰が落ち、ついにシルヴァンの太ももに夜宵の自身が触れる。 ビクッと体を弾ませシルヴァンの太ももに乗らないよう踏ん張るものの、くちゅりと音を立てる唾液もぬるっと舐めあげられる舌も全てが夜宵を溶かしていく。 すっと腰に手を添えられるとそれすらも快感となり足の力が緩んでしまった。 もたらされる気持ち良さに耐え、逃がそうとする動きは図らずも股間を擦り付ける結果となり、夜宵の口から声が漏れる。 逃げられないと感じる中、夜宵の脳裏にがシルヴァンと番になった日のことが浮かんできた。その日も、初めはこの体勢だった。 シルヴァンに脚を差し込まれ、キスでドロドロに溶かされた。その後は―― 思い出したことでその先の行為も思い出してしまい、途端夜宵の中心に熱が集中し、ずるっとシルヴァンの太ももと擦れた弾みに達してしまった。 涙を浮かべ震える夜宵に気付きシルヴァンはキスをやめた。 「夜宵、イったのか……?」 「んっ、ごめ」 ぎゅうっと抱きしめたシルヴァンのそれもしっかりと張り詰めており、辛いはずなのに夜宵の頭を撫で、落ち着くまで待ってくれた。 「ごめん、僕……」 「そんなに気持ちよかったか?」 「うん」 夜宵は腕に抱かれたそのままシルヴァンの隆起した部分に手を添える。外から撫で、パンツのボタンとファスナーを外し、中に差し込む。 すっかり硬くなり怒張したペニスの形を手に馴染ませながら扱いていく。 先を撫でると耳元でシルヴァンの荒くなる息が聞こえ、すかさず下着内に潜り込ませる。 先から溢れる液を塗り広げ、根元から擦り上げていく。夜宵につられて限界まで高まっていたシルヴァンが達するまでさほど時間はかからなかった。 「すまん、手に……」 「いいよ。それより」 「……着替え直し、だな」 もう一度触れるだけのキスをして、二人でベッドに向かう。里に行くのを翌日に決め、明日に響かないよう二人はゆっくり体を重ねた。

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