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全部、熱のせいだ⑨
課長の節くれだった指先が、ゆっくり僕の中へと侵入してくる。
自分の指よりも太く、長いそれは僕の中を自由に這い回り、僕ですらも知らなかったポイントを探り当て、的確に攻め立てた。
そっと手を伸ばし、彼の下半身に触れるとそこは僕同様、既に大きく隆起していた。
だからパンツのファスナーを下ろし、下着に手をいれて直接触れた。
耳の側で、彼の浅く荒い呼吸が聞こえる。
ノンケの癖に僕の痴態に興奮してくれているんだと思うと、それがとても嬉しかった。
「お前なぁ......そういう事、すんなよ。
......病人だろうが、犯すぞマジで」
いつもよりも少しだけ上擦ったような、セクシーな声。
それを聞き、思わず頬の筋肉が緩んだ。
「.....いいよ、むしろ嬉しい」
ぎゅっ、とまた抱き付いて、彼の頬に頬をすり寄せた。
「この、悪魔め。
......後で文句言っても、知らねぇからな」
彼は半ばヤケクソ気味にそう言って、僕の中を抉る指を一度引き抜き、二本に増やした。
***
ローションを使って散々解された後、突き入れられた凶器にも等しい熱い塊。
そんなモノを突っ込まれるのはまだ二度目だし、かなり前回から期間が経っているにも関わらず、完全に飛んでしまっていた僕は乱暴な行為にも悦びの声をあげ、淫らに鳴いた。
「課長......好き、大好き。
もっと......んんっ!」
彼の上。
何度もキスを落としながら、自ら腰を振る僕。
課長はそれを満足げに微笑みを浮かべて見つめ、時折下から激しく突き上げた。
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