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好きって、言ってよ⑭
「うるさい!仕方ないだろ?
さっき中途半端にヤられたせいで、中が疼いて仕方ないんだから。
早く、入れろよ!!」
可愛くも何ともないおねだりの言葉と共に、お尻を彼に向かい突き出した。
しかし、この男。
......さっきようやく想いが通じあったばかりだと言うのに、冷めた声で言い放った。
「......10点」
は?何言ってんの、コイツ。
これ以上媚びるような真似はしたくなかったから、ふんと鼻で笑い答えた。
「10点満点ですよね?」
すると軽く、お尻を叩かれた。
「ちょ......、お前ホントふざけんな!」
大声で叫び、這うようにして前に逃れようとした。
でもそのまま腰を掴まれて、更にもう一度、さっきよりも強めに叩かれてしまった。
「......んん!!」
気持ちいい訳ではないのに声が洩れ、羞恥から体が震える。
「100点満点中に、決まってんだろ。
はい、やり直し。」
スパンキング自体は、嫌いじゃない。
でもこれまで僕はされる側ではなく、する側の人間だったのだ。
タチからネコに変えられただけでも僕としては、まだいまいち納得がいっていないと言うのに。
振り返り、涙目で彼の顔を睨んだ。
「......その顔、いいな。
悔しい?情けない?」
楽しげに、彼の口角が上がる。
......本当にコイツ、ゲス過ぎるだろ!
唇を噛み、嗚咽だけは堪えたけれど、自然と涙が溢れ落ちた。
それを見た彼の唇が、更に深い弧を描く。
「可愛い、久米君。
だけど、言ったよな?
反抗的な悪いペットの子リスちゃんには、お仕置きと仕付けが必要だって」
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