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2ー2

 俺のいつも寝ている布団の方にじわじわと体を押されながら言われた。 「後ろは? 入るの?」 「え?」  俺はものすごく動揺した。 「指3本入れたことあるから、多分」  そんな風に答えると、茄治はあざ笑うかのように言った。 「うわっマジ? 変態じゃない?」  否定できないから、何も言えない。  布団の上で押し倒され、茄治が入り口に押し当てようとしてきたので、慌てて聞いた。 「ゴムは?」 「めんどくさ」 「汚いって」 「洗ってないの?」 「だって、準備が。やるなんて聞いてない」 「うるさいな」  茄治の機嫌を損ねたと思った。 「やめないで」 「何涙目になってんの?」  そんなことない。 「そんなに入れられたいの?」  俺は何も返せなかった。 「何、図星?」  答えられない。 「きしょ」  と言いながらどこから持ってきたのか、茄治はゴムをつける。 「ローション」 「そんなのない」 「そこ、3段目の引き出し」 「持ってんの?」 「だから、その」  やばい。墓穴掘った。 「やっば」  と言いながら一応塗ってくれた。 「ほんとに大丈夫?」 「大丈夫だから」  ローションを塗りたくった茄治のものが、バックの体制になった俺の後ろから衝いてきた。  やっぱり指とは全然違くて、その圧迫感に抜きたくなってくる。それを必死でこらえた。 「痛いの?」  後ろからも俺が顔をしかめたのがわかったのだろうか。 「大丈夫。だから」  ここでやめたら二度としてくれなくなる。そう思って必死で我慢した。そこまで痛くはなかったけど、違和感が半端なかった。  お腹が押されているようで少し苦しい。  茄治が動かしたら、つい「あっ」という声がもれた。 「やばっ。すごっ」  何言ってんだと思った。 「うっわ」  だんだん激しくなってきて、痛みが増した。途中で快感も混ざり、もはや何が何だかわからない。 「んっああっ」  ある一部分を衝かれたら、やばくてつい声をあげてしまった。 「何そこ気持ちいいの?」  そう言って何度も衝いてくるから、やばくて、いきそうになった。 「待っ、て」  と言っても無視される。 「んああ。出ちゃ、う」 「やっば」  あまりにも気持ち良くて、前から床に垂れ流した。シーツにつかなかったのが幸いか。  動かすスピードが早くなって、茄治のあえぎ声が一瞬聞こえた。  孔から抜いてくるのでイったんだと思った。 「シャワー浴びてくる。片しといてよ」 「え、あ。うん」  自分のが垂れた床を拭き、ゴムやらティッシュやらの残骸を片付けた。  茄治が出たら自分もシャワーを浴びた。尻の中に違和感が残って気持ち悪かった。  何で茄治が俺なんかとやったのかわからなかった。モテそうだし、わざわざ俺とやる必要なんかないのに。

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