9 / 54
4ー1
おあずけとか言ったのに、寝る前にも茄治が迫ってきて、俺は動揺した。
「親、聞こえる」
「兄さんは我慢できないからね」
「だ。無理」
「声おさえられるでしょ」
唇を塞がれて口にできない。
最初の時はキスなんかしてくれなかった。してくれたのはいつからだっけ?
俺が仰向けになってるとこに、イラマチオみたいに口に入れてきた。
俺は必死で舌を這わせ、唾液をたくさん含ませ、気持ち良くなるようにした。
「前よりうまいじゃん」
そう言われたのがうれしかった。
「すぐ入るの?」
昼もやったから、まだ馴染んでる。それに俺の唾液がローション代わりになった。ゴムの上から少し口に含んだ後、うつぶせになって寝ながら入れられた。
ローションよりは少しきつい。でも、段々慣れてきて冷たくないぶん快感も大きかった。
声を出さないように枕を口にくわえた。
茄治の親が別の部屋で寝ているという背徳感も俺を興奮させた。
昼間あれだけイったのに、何度も後ろで絶頂をむかえる。でもこの格好じゃ前ではイけない。
尻を少し浮かせてシーツに擦りつけるようにイこうとしたら、止められた。
「汚れていいの?」
俺の布団だし、後でそのまま寝なきゃいけないから。でも、そんなことより快楽に勝てない。
「兄さん。前」
前を向けということなのか、入れたまま体をねじって正常位になった。
自分でしごこうとしたら、茄治にやられた。
また寸止めされるのかと思ったら、普通にイった。
「止めたら声やばそうだし」
って茄治は言う。
「俺もイく」
昼間より短くて、ちょっと物足りなかったけど、うれしかった。
「物足りないって顔してる」
茄治は勘が良くて、すぐ気付かれてしまった。
「うっ」
「兄さんは淫乱だね」
「うるさい」
茄治はやっぱりケラケラと笑った。
ともだちにシェアしよう!