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7ー1

 茄治が高校生になって、俺の高校に入学してきた。もっと上を狙えたのに、近かったからって言う。  俺は喜んだけど、同時に見たくもないものを見る羽目になった。  茄治に女が寄っていくのを何度も見かけた。間違いなくモテるんだ。  放課後女と一緒に消えたのを目撃して、俺は狂いそうになった。  夜に迫られた時、聞きたくて、でも聞けなくて、泣きそうだった。  でも文句も言えない。  怖かったんだ。言って茄治がもうやらないって言うと思ったら怖かった。  茄治に捨てられるのが。  だから、他の女とやっていようと、俺がただの性欲処理用だとしても、耐えるしかなかった。我慢した。  学校で茄治の姿を見るのが怖くなった。嫉妬でどうにかなりそうだったから。  男が茄治に近付くのすら、嫌でたまらない。  こんな俺は狂ってる。間違っている。  それでも事実から目をそらし、茄治に抱かれる俺はどうしようもなく馬鹿だった。やめられなかった。  この焦がれる想いをどうしたらいいのか、答えは出ない。  誰か助けて。俺が茄治を壊す前に。

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