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12ー2

「悪い子にはお仕置きが必要だよね」  裸で目隠しされて、手も足も縛られながら、何かではたかれた。感触や痛さからベルトだと思った。  何も見えなくて、何されるかわからなくて、不安で、茄治の感情も読めないのに、興奮する自分はおかしい。 「あひ」  変な声が出てしまった。 「何感じてんの?」  背中をばしっとやられた。 「あっ」 「兄さんは卑猥で、淫乱で、変態」  何を言われても、されても、うれしいんだ。  自分のはずっとたちっぱなしだった。そこをまさぐられる。イく前にそこも縛られた。イけないように。  そのまま後孔に指も入れられる。やばい。やばすぎて、何度も後ろで達するのに前ではいけない。 「ああああっ」 「何? いきたいの?」  そう聞きながら、口に舌を入れられて、何も発することができない。  乳首をいじられながら、いけない雄が汁を垂らした。  もう、限界だ。 「茄、治」 「もうちょっと待てよ」  足を曲げられて、後ろの孔に暖かいものが入っていく。  茄治のものがって思ったら、やばいくらい興奮して。 「ああああああっ」  やばい。もう耐えられない。久しぶりの茄治の熱は、俺の中を翻弄させ、もっとと身を焦がした。  他のと全然違うんだ。大きさも形も相性も。  茄治のじゃなきゃ駄目なんだ。本当はわかってた。    他の奴とやっていても満足なんかできなかった。ずっと茄治に抱かれたかった。  でも、そんなのはやっぱり間違ってる。 「そんなにいいの?」  目隠しを外された。 「顔見して」 「あっ。茄治」  ずっとずっと抱かれたかった。茄治の精悍な顔に焦がれて見とれていると、唇を合わせられた。  さっき噛まれた傷を拭うように舐められ、口の中で舌を転がされる。俺が舌につけた噛み痕はとっくに治っただろうけど。  イけない雄も限界で、やばいぐらい膨れ上がっていた。 「もう駄、目、イか、し、て」 「もうもたないの?」 「茄、治」 「兄さんの中ぐっちょぐちょ。やばっ」  もう兄さんなんかじゃないのに。 「俺も限界だから、外してあげる」  外された雄は決壊する寸前で。 「ああああっ。ひぃやぁ。うわーっ」  奥に衝かれて、中でいったのと同時に達した。  声を上げすぎて茄治のいった声が聞こえなかった。  するすると抜かれると、寂しくなってきて、慌ててすがり付いた。 「まだもっと」 「どんだけなの?」  茄治は前みたいに笑った。その顔がただ愛しい。  こんな俺にまだ笑いかけてくれるなんて。裏切ったのに。逃げたのに。 「うれしそうでむかつくし」  怒った茄治もかわいい。 「何? 何で」  何かを言いかけた茄治が、口づけを1つ落として言った。 「絶対逃がさないから」  ああ。もう無理だ。遠くに、遠くにやろうと思ったのに。  茄治は俺を見つけてしまった。

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