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 シャワーを2人で浴びながら言った。 「今日は早く帰れよ」 「一回だけ?」 「親に怒られるだろ」  早く帰れと言われてたんだから。 「兄さんはそんなこと気にしなくていいの」 「気にするよ」  だって俺のせいで怒られたら、やっぱり良くない。 「俺がやりたいだけだし」  それは違うって。 「昨日だって、わがまま言っちゃったし」  帰らないでと言ってしまった。 「言えばいいじゃん」  茄治はちょっと怒ったように言う。 「もっとわがまま言ってよ」  そんなこと言われたらずっと帰したくなくなる。  風呂を出て改めて言った。 「明日さ、もう店で待ってなくていいから」 「兄さん!」 「これ」  合鍵作ったんだ。 「勝手に入っていいからさ」  鍵を渡すと今まで見たことのないような笑顔になった。 「何それ。すげえうれしい」  そんなことで喜ぶ茄治がかわいい。  つい抱きしめると、 「ちょっ、またむらむらしてきたじゃん」  とか言うのだ。 「心配かけちゃ駄目だって」 「じゃあこれどうすんの?」  さっきやったばかりなのに、服を脱いでたったのを見せつけてくる。 「でかい」 「何言ってんの?」  自分のものと比べたら大きいっていつも思ってた。 「あっ。ちょっ。待っ」  俺のも脱がされて、並べられる。なんか恥ずかしい。 「確かにね」  とか言うし。しかもしごいてくる。 「ちょっ、まっ、やっ」  やばいって。 「先いっていいよ。次やってもらうから」 「あっ、マジでやばっ。ああっ」  すぐに出てしまった。出たのを口でキレイにしてくる。 「茄治最近変じゃない?」 「何が?」 「俺の口入れたりさ」  今までしたことなかったのに。 「ん。だって、今までしてもらってばっかだし」 「いや、いいって」 「何で?」 「き、汚いから」 「そんなこと思うわけないじゃん」  だって、そんなのやっぱり俺の知ってる茄治じゃない。 「兄さんがかわいいから」  何を突然。と思って顔が火照った。 「とろけそうなほどかわいい」  そんなこと言う茄治はおかしい。 「そんなわけないって」  だって男だし。 「男なんかにさ」 「何言ってんの?」 「もっとかわいい女の子とかいるじゃん」  茄治が前一緒にいた子とか。 「はあ?」 「学校にいた子とか」 「そんなの」  茄治は変な顔をした。 「別に何もないし」 「嘘。だって放課後一緒に」 「あれは兄さんを煽りたくなったから」 「は?」 「気にしてんの見て喜んでた。言わなかったけど。性格悪いでしょ」  茄治のこういう顔が大好きで。 「そういうとこ好きだけど」 「兄さん」  茄治はにやっとした。 「手こきで我慢してあげようと思ったのに、やっぱ無理」 「茄治」 「兄さんのせいだからね」  再び押し倒されて、結局同じことの繰り返しだった。  夕飯は家で食べるように帰したけど、だいぶ遅くなってしまった。茄治が帰って、ほっと一息つく。  本当は帰したくなかったけど。そういうわけにはいかない。

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