207 / 282

体育祭編『第13話*』

「あ……っ」  肉棒を引き抜かれた瞬間、緩んだ孔からとろりと白濁が溢れ出てきた。尻の割れ目を通って太ももまで伝い落ちる感覚が非常に恥ずかしかった。  思わずきゅっと尻に力を込めて入口を閉めていると、 「あ、そうだ! 俺、体育祭が終わるまでこっちにいるからよろしくな!」 「……えっ? そうなんですか?」 「ああ。ちゃんとお泊まりセットも用意したから、心配は無用だぞ」 「……お泊まりセット? いや、ちょっと待ってください。それってまさか……」 「え? もちろん夏樹の家に泊まるつもりだけど。いいだろ?」 「はあぁぁっ!?」  反射的に大声を上げてしまい、尻の力が抜けてしまった。 「なんでいきなり!? そんなの聞いてないですよ!」 「ああ、だって今言ったもん。それと、いきなりじゃないぞ? こっちに来ることを決めた時点で、夏樹のところにお泊まりしようと思ってたんだ」 「勝手に決めないでくださいよ! 俺の家、客用の布団なんかないし!」 「それは寝袋を持ってきてあるから心配すんな。なんなら、ひとつの布団を二人で使ってもいいしな」 「嫌ですよ! 先生と一緒に寝たらどうせ寝られなくなるに決まってるし!」 「まあそう言うなって。次の日学校ある日はちゃんと寝かせてやるから。寝かさないのはそれ以外の日だけだから、な?」  ニヤリとほくそ笑む市川。 (最初からやる気満々じゃないか、この変態教師……!)  こうなってしまっては、何を言っても無駄だろう。市川は自分の欲望に忠実な男だ。泊まる気満々で準備している以上、夏樹がどんなに拒否してもあれこれ理由をつけて居座るに決まっている。  仕方ないのでわざと大きく溜息をつき、こう言ってやった。 「……先生、ますますやりたい放題になってますね」 「まあ、それが俺だからな。今更だろ?」 「……開き直らないでください、この変態」  そう毒づきつつも、心の中では小躍りしている自分がいる。 (これで体育祭までは一緒にいられるんだ……)  夏樹は密かに幸福を噛みしめた。

ともだちにシェアしよう!