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初めてのお稽古編『第3話』

(ずるいよな、先生……)  あらかじめ外堀を埋めておき、夏樹が自分の口から「行く」と言うよう仕向けているのだ。いつも同じ手に乗ってしまうのもどうかと思うが、結局のところ自分は、この変態教師にかなわないのである。  夏樹はやれやれと溜息をついた。 「……しょうがないな。じゃあ、夏休みの間だけそっちに行ってあげますよ。俺の家に居座られても困りますし」 「よっしゃ! さすが夏樹、話がわかるな!」 「……何言ってるんだか。最初からそう仕向けてたくせに……」 「まあまあ。じゃ、後で荷物準備しようぜ! 俺も手伝うよ」 「手伝わなくていいですよ。今からチャチャッと用意しちゃいますから」 「いや、今からはイチャイチャする予定だからダメ。久しぶりだし、たっぷり可愛がってやるよ」 「はあっ!? そんなことするなんて聞いてないんですけど!」 「そりゃあ今言ったからな。夏樹だって遠距離で溜まってただろ? いっぱい発散させてやるから、安心していいぞ~!」 「ちょっ……! 放せ、変態教師ぃぃ!」  後ろから抱き締められ、服の上から股間を弄られる。  抵抗も虚しく、結局夏樹はお腹いっぱいになるまで犯されたのだった……。 ***  翌日。  夏樹はいつもより早めに起床し、必要な荷物をリュックに詰めた。何日滞在する予定なのか知らないが、一週間分の衣服があれば何とかなるだろう。足りない分は市川に買ってもらえばいい。  勉強セットもしっかり詰め込み、夏樹は市川の車に荷物を積みに行った。まだ朝の八時くらいなのだが、既に気温は三十度近くなっていた。今日も暑くなりそうだ。 「よし、準備できたな。じゃあ出掛けよう」 「はいはい……」  家の戸締まりをして、夏樹は車の助手席に乗り込んだ。  朝食を食べていなかったので、高速道路の途中にあるサービスエリアで朝食兼昼食をとることになった。今はサービスエリアもいろいろと充実しており、食事処にもそこでしか食べられない名物が揃っているようだ。

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