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跳び箱編『第19話』

 長い補習がようやく終わり、夏樹はぐったりと元の制服に着替えた。  一応シャワーは浴びたものの、身体の違和感は拭えない。極太のアレでさんざん攻め抜かれたせいか、肛門が腫れ上がって未だに何かが挟まっているような感じがする。出されたものは全部掻き出したつもりだが、入口を緩めると白濁が溢れてきそうで怖かった。  くそ、あの変態教師め。本当にどうしてくれるんだ、まったく……。 「大丈夫か?」  白々しい顔で肩に手を置いてくる市川。  腹が立って、夏樹はバシッと手を払い落とした。 「大丈夫じゃないですよっ! こんないかがわしい補習なんかして!」 「でも、七段跳べるようになっただろ?」 「だとしても、他にちゃんとした方法あったでしょ!」 「そんなに怒るなよ。お前だけ特別だったんだからさ」 「はっ……?」 「言っただろ。こういう補習は初めてだって。何とも思ってないヤツに、あんな補習しないよ。……この意味、わかるだろ?」  後ろから抱き締められ、言葉に詰まる。 「在学中はオープンにできないからさ、たまには補習しようぜ? お前もなんだかんだ言って、興奮しただろ? めっちゃ感じてたもんな」 「う……」 「あ、そうだ。車で送ってってやるから駐車場で待っててくれな。フラフラしたまま帰るの危ないしさ」 「っ……!」  言われた瞬間、淫靡な感覚が蘇ってきて、夏樹は身震いした。 (車内で二人きりになったら、また……)  今度はどんな風に犯されるんだろう。シートベルトで座席に縛りつけられたまま、服を剥かれるんだろうか。また変な道具を使われるんだろうか。それとも、いきなりあの剛直を下の口に咥えさせられるんだろうか……。 「……今、何考えてた?」 「ハッ!?」  いかがわしい妄想がバレそうになり、夏樹はヤケクソ気味に怒鳴った。 「も、もう勝手にしてくださいっ! その代わり、ちゃんと責任はとってくださいよ! 成績も『3』以上でお願いします!」  勢いよく市川を振り解き、足音も荒く更衣室を出る。そして、言われた通り学内の駐車場に向かった。 「はあ……」  自分でもどうかしてると思う。本当に嫌なら無視してさっさと帰ってしまえばいいのに、どうしても市川を拒めない。あんな形でレイプされたのに、憎むどころか受け入れてしまっている自分がいる。罠を張っていたのは市川だが、その挑発に乗って蜘蛛の巣に飛び込んでしまったのは夏樹自身なのだ。薄々こうなることはわかっていたはずなのに、自ら補習に出向いてしまった。 (俺、これからどうなっちゃうんだろう……)  悶々とした思いを抱えながら、夏樹は市川の車を待った。

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