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跳び箱編『第5話*』
「ちょっと! 何なんですか、一体!」
「何って、お前が遠慮してるから個室に連れて来てやったんだろ。ほら、やってみろって」
「人が見てるところでできるわけないでしょ!」
「そうか? できないって言うなら俺が特別にやってやってもいいぞ? 男同士だし、そこまで恥ずかしくないだろ?」
「……はあ? 先生、さっきから何言って……」
どうも話が噛み合わず訝しんでいたら、突然制服のベルトに手をかけられ、ズボンを下ろされてしまった。次いで下着をもずり下げられ、恥部を露出させられてしまう。
「あっ! な、何すん……!」
叫ぼうとした瞬間、市川の大きな手で口を塞がれた。
愕然と彼を見上げると、市川はもう片方の指を自分の口元に当てて囁いた。
「……しーっ。あまりうるさくすると誰かに聞こえちゃうぞ。お前も変な噂が立つのは嫌だろ?」
「っ……!」
「大丈夫。俺、こういうのも得意だからさ。休み時間終わる前にバッチリ抜いてやるよ」
「っ!? んっ、んっ!」
戸惑う間もなく、市川が陰茎を握り込んでくる。そのまま素早く手を動かされ、夏樹はますます動揺した。
(この教師、俺が抜きに来たと思ってる……!?)
勘違いも甚だしい。自分は普通に用を足しに来ただけだ。というか、教師が率先して生徒の欲望を処理するなんて前代未聞である。
なんなんだ、この教師は。一体何を考えているんだ。どうして俺がこんなヤツに抜かれないといけないんだよ……!
「んっ……ん、うっ……ん」
混乱している間にも、市川の手は容赦なく夏樹を攻めていく。強弱をつけて幹を扱かれ、亀頭を親指でぐりぐり撫で回され、睾丸まで一緒に揉まれてしまう。自分のものがどんどん硬くなり、熱を持って濡れていくのがわかった。
(ど、どうしよう、このままじゃ……!)
この変態教師の前で出してしまう。嫌いなヤツに無理矢理イかされてしまう。そんな恥ずかしいこと、絶対に御免だ。
けれど市川のテクニックは確かに巧みで、こんな風に口を塞がれて壁に押しつけられていてはどうすることもできない。夏樹の力では市川を振り解けないし、痺れるような快感のせいで力も抜けてしまう。
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