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夏休み編『第7話*』

「……脱ぎましたよ。早くその下着貸してください」  奪うように市川の手から下着を受け取り、夏樹はサッと袖を通した。  巻きスカートのようなものを下に着け、次いで肌着を上半身に着る。浴衣用の下着を着るのは初めてだったが、多分これで間違いないだろう。 「……で、この後はどうするんですか?」 「うん。そしたら、この着付け用の紐をだな……」  と、市川が長い紐を取り出す。白い紐かと思いきや、市川が手にしていたのは鮮やかな赤い紐だった。  ふと、以前赤い紐で手首を縛られたことを思い出し、夏樹は反射的にドキッとした。  なんだかちょっと嫌な予感がするのだが……。 「あ、そうだ! 着付けついでに縛り方の勉強してみようか」 「……えっ?」  案の定、市川に両腕を取られ、背中側に回されて着付け用の紐で縛られてしまった。 「ちょ、やだっ! 先生、何するんですか!」 「大丈夫、大丈夫。ちょっと縛って遊んでみるだけだから。まだ時間あるし、いいだろ?」 「はあっ? いいわけないでしょ!」 「まあまあ。こうやって遊ぶのは久しぶりなんだし、いいじゃないか。俺、一度でいいから『亀甲縛り』やってみたかったんだよな~」 「なんですか『亀甲縛り』って!」 「亀の甲羅みたいな模様に縛る縛り方だよ。緊縛プレイの中では王道だと思うぞ」 「はあっ!? い、いやだっ! 放して!」  ジタバタもがいたものの、両腕を背中で縛られていては抵抗もできず、あっさりと市川に押さえつけられてしまう。長い紐を首に引っ掛けられ、胸の中心から臍を通って、股の間から尻に回された。 「あぁ……っ!」  尻の割れ目を紐が通った時、敏感なところが擦れて変な声が出てしまった。  浴衣用の下着の上から縛られているとはいえ、こんないやらしい縛り方をされたのは初めてだ。

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