43 / 282
夏休み編『第11話*』
やむを得ず夏樹は、乱れた呼吸のまま切れ切れに訴えた。
「イ……かせて、ください……」
「うん、いい子だ。溜まった分、いっぱい出していいからな」
「はう……!」
追い込みをかけるように、市川が手の動きを速めてくる。排泄感も一気に高まり、可憐な鈴口が痛いくらいに張り詰めていた。
「っ……ああぁっ!」
ガクンと顎を跳ね上げ、熱い白濁を勢いよく噴き上げる。
毒が回ったように全身が弛緩していき、夏樹はぐったりと市川にもたれかかった。
「はあ……はあ……」
「夏樹」
首を捻られ、背後から唇を塞がれる。
夏樹は少しぼんやりしたまま、その口付けに応えた。彼とキスするのも、ものすごく久しぶりに思える。
「……よし、じゃあ今度はこっちだな」
市川が昂った己を取り出した。そして裾除けを掻き分け、尻の割れ目を通っている紐をずらし、窄まりに先端をあてがってくる。
肝心の動作をすっ飛ばされていることに気付き、夏樹は慌てて首を捻った。
「ち、ちょっと待って先生! ローターとってからにして……!」
両手を後ろで縛られているため、自分では取り除くことができない。
必死の形相でお願いしたら、あろうことか市川はこんなことを言い出した。
「んー……まあそのままでもいいんじゃないか? とるの面倒だしさ」
「はぁっ!?」
そのままって、入れっ放しってこと!? ローター入れたまま貫くつもりなのか!?
(無茶だよ、そんなの!)
だが青ざめている心とは裏腹に、身体は待ち望んでいた刺激に歓喜していた。
「待ってました」と言わんばかりに下の口を開け、美味しそうに市川の亀頭を飲み込んでしまう。
ともだちにシェアしよう!