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保健の授業編『第12話*』
もどかしげに腰をくねらせていると、またもや亀頭だけ挿し込まれ、入口だけゆるゆると刺激される。
「んんっ! うう、う……っ」
「どうだ? 焦らされて弄ばれる気分は。たまにはこういうのもいいだろ?」
「ふ……う!」
いいわけがない。こんなのじれったいだけで、本来の快感じゃない。窄まり周辺のみをしつこく刺激され、身体の内側から掻痒感が這い上がってくる。
早く中を思いっきり突いて欲しい。太くて硬い肉の凶器で、腹の奥をこれでもかと抉って欲しい。こんな焦らしプレイ、我慢できない。
「う、うう……ん、く……っ」
「どうした、夏樹?」
市川が上から顔を覗き込んでくる。
(何が『どうした』だ、この変態教師!)
全部わかってるくせに。市川のものが欲しくてたまらないのに、なんでこんな意地悪するのか。
夏樹は生理的な涙を溜めながら、市川を睨み付けた。
「そんなに睨まないでくれよ。そういう顔も可愛いけどさ」
市川は苦笑しながらボールギャグを外してくれた。ようやく口の中が自由になり、ぜいぜいと深呼吸を繰り返す。
「じゃあ夏樹、どうして欲しいのか言ってみてくれ。そしたら俺もそれに従うよ」
「えっ……!?」
「俺、空気読めないからちゃんと口に出してくれないとわかんなくてさ~。あ、どこに何が欲しいとか、そういうのは具体的に言ってくれよな」
「なっ……!」
あまりの要求に、夏樹は思わず絶句する。
(都合のいい時だけ「空気読めない」人間を装うな、変態教師!)
そう怒鳴ってやりたかったけれど、誰かが来るかもしれないと思うと大声を出すわけにもいかず、舌打ちしながら彼を睨むので精一杯だった。
「ほら、どうして欲しいんだ~?」
「う……っ」
再び股間を硬いもので擦られ、全身がぞくぞくしてくる。
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