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冬休み編『第6話*』
(くそ……!)
夏樹はギリッと奥歯を噛みしめた。
大丈夫。受験が終われば何もかも元に戻る。所詮はストレス発散の八つ当たりだ。不本意だけど、河口の受験が終わるまで我慢すれば全て解決する。市川がクビになることもないし、自分の進学に響くこともない。
だから、どんな理不尽な仕打ちを受けても耐え続けなければ……。
「ほら、早く脚開け」
「…………」
仕方なく、夏樹はそろそろと脚を開いた。後ろから挿入するのに、そこまで脚を開く必要があるのかは疑問だが。
あまり上手じゃなさそうだな、と思った。もっとも、市川を上回るテクニシャンなんて滅多なことでは現れないだろうが。
「っ……?」
すぐさま挿入されるのかと思いきや、河口は欲望で尻の割れ目をなぞり、太ももの間に硬い肉幹をすべり込ませてきた。
「なっ、なに……?」
「脚閉じるんだよ。最初は素股が基本だろ?」
「…………」
やむを得ず、夏樹は股を閉じた。
柔らかい太ももに硬い肉棒が挟まれている。初めての感覚に思わず背筋がぞくぞくした。素股なんて市川にもやられたことないのに……。
「っ……んっ……」
股の根元を欲望で擦られる。身体の中を擦られるのとはまた違った感覚だ。河口の硬さがやたらと生々しく伝わってきて、自然と太ももが震えてしまう。
「ハハハ……お前、素股も好きそうだな。ここ、擦られるの気持ちいいだろ」
「っ……そんなことない……」
「嘘つくなよ。こんなに反応してるくせに」
「あっ……!」
前に手を回され、陰茎をギュッと握られてしまう。既にそこはある程度芯ができており、少し上下に扱かれただけで先端からねっとりした体液があふれ始めた。
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