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冬休み編『第14話*』
ハッとして夏樹は顔を上げた。
(もしかして……?)
だが淡い期待を込めて上げた顔は、一瞬にして真っ青に変化した。
「おう、来たか! こっち来いよ」
バタバタと数人の足音が近づいてくる。
リビングに入ってきたのは、期待していた人物ではなかった。河口の友人と思しき三人の学生だった。
(う、そ……)
河口が呼んだ友人は全部で三人。新たな三人に加え、もともとここに二人いる。
ということは、俺はこれから五人もいっぺんに相手しなきゃいけないってこと……?
さすがに血が凍り付き、夏樹はリビングの床を這って逃げようとした。
「おい、どこ行くんだよ」
だが、両手を後ろで縛られていては逃げることもできず、あっさりと一人の男に髪を掴まれてしまう。
そのまま床に引き倒され、夏樹はジタバタと脚をばたつかせる。
「いやだっ……! もうムリ……!」
「何言ってんだよ~。オレら、今来たばっかなんだぜ?」
「本番はこれからだよな~?」
「あっ……!」
くるりとうつ伏せに押さえ込まれ、ぐいっと顔を上げさせられたかと思うと、目の前に男のシンボルを突き付けられる。
「ほら、舐めろよ」
「っ……!」
五人の男に囲まれた挙句、腕の自由を奪われていては抵抗することもできない。
夏樹は嫌々ながらも口を開け、男のものを含んだ。青臭いフェロモンが気持ち悪くて吐き気がした。
「じゃ、俺はこっちに挿れさせてもらうぜ」
別の男が夏樹の尻を高く抱え上げ、そのままズブッと肉棒を突っ込んできた。
「んぐぅ……っ!」
衝撃にくぐもった悲鳴が漏れる。
後ろから腰を叩き付けられ、夏樹はぶるぶる身体を震わせた。いくら体力の限界でも、挿入されると身体が勝手に反応してしまう。そんな自分が憎らしくなる。
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