170 / 282

春休み編『第15話*』

 いいところに硬いものが当たり、甘い痺れが内側から湧き起こる。柔らかな肉襞が擦れる度に、気持ちよすぎて前のめりに倒れそうになった。 「あぁ、あぁん……いい……っ!」 「夏樹……っ」 「せんせ……どうですか……? あなたの教育のおかげで、俺はこんなにいやらしくなりましたよ……? 男を咥えて悦ぶ淫乱に成り下がりましたよ……?」 「っ……」 「でも……いくら淫乱になったって、誰でもいいってわけじゃないんです……。名前も知らないような男たちに襲われるのは嫌だし……河口にマワされるのも御免だ……。俺に突っ込んでいいのは、俺が好きになった人だけです……。それ以外を受け入れるつもりは……ありません……!」  ついに、溜まっていた涙がポロリとこぼれた。  夏樹はあふれてくる涙を拭いもせず、ただただ言葉を紡いだ。 「……先生とつき合う前は、俺……ごく普通の男子高校生でした……。運動も嫌いだったし、先生のことも大嫌いだった……。なのに、今じゃもうこの通り……。先生がいないと、息をするのも辛くなる……」 「……!」 「わかりますか……? 先生はそこまでの影響を与えたんですよ……? 他人様の人生をガラッと変えたくせに……今更別れろなんて、そんなの認められるわけないでしょ……! 祐介さんの足をダメにした責任を感じてるなら、俺の人生を変えた責任も感じてくださいよ……俺の顔に傷を残した責任もとってくださいよ……!」  身体を前に傾け、市川の胸板に顔を埋める。わざとらしく下肢に力を込め、彼を締め上げながらすすり泣いた。 「せんせ……好き……!」 「夏樹っ!」  ついに辛抱できなくなったのか、市川が尻に手を回してきた。弾力のある双丘をがっしり掴み、下から思いっきり突き上げてくる。

ともだちにシェアしよう!