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第16話 ※

篠宮と、番になってしまった。 番になって起こった変化は篠宮が約束通り俺を散歩に連れて行ってくれたこと。 しかし会社はやはり辞めたことになっていたのでまた就活をしなければいけなくなったこと。 瀬尾くんとは2度と会ってはいけなくなったこと。 そして、俺の発情の匂いは篠宮しか感じ取れなくなったらしいこと。 …最後のに関してはまだ2度目の発情期が来ていないから実際のところはどうなのか分からない。しかし医者の話では確実にそうなっているとのことだった。俺が他のαの匂いを感じることも、もう2度と無いだろう、と。 「どうしたの?就職のことでまた悩んでるの?」 篠宮が俺を抱きしめながら聞いてくる。 元々発情期など関係無しに求められていたので番になったからと言って篠宮とするのは発情期の時だけ、なんてことにはならなかった。 「焦らなくても佐伯なら良いとこ見つかるよ。大丈夫。」 篠宮は俺が外で働くことに文句は言わない。最初はやはり嫌がっていたけど、俺が強い抵抗を見せると篠宮はある程度のことは譲歩してくれた。 「篠宮が俺を辞めさせてなければこんなことになってなかった。」 「…何度も言ったけど、俺は佐伯を在籍させてって交渉はしたんだよ。最初の会社だって、俺が辞めさせた訳じゃないでしょ?」 直近の会社とのやり取りがどうだったのかは知らないけど、前の会社に退職願を出すよう言ってきたのは篠宮じゃないか。人が思い通り動くように仕向けておいてよく言うものだ。 はぁ、と溜め息を吐き出した俺の胸をスリ…と篠宮が撫でて肩口に吸い付いた。 「ちょっ…明日も仕事だって…。」 「大丈夫。佐伯とすると元気になるから。」 「っ…!!」 俺は毎回ヘトヘトになって次の日は午後まで寝るしかないと言うのに…! 「篠み…ゃ…っンぁ…っ…。」 ズルリと入ってくると一気に奥まで抉られる。 グチュ…と中に擦り付けるようにゆっくり動く篠宮のソレ。 「んん…、ぅ…ぁ、あっ。」 やがてリズムを刻むように動き出したそれは俺がガクガクとベッドに伏せってもいつも終わらない。 「も、むりっ。ぁ…ンああ"!」 ギュウゥッと強くシーツを握りしめて丸まるように力を込める。 その時篠宮が既にある噛み痕を緩く噛むのはいつものこと。 中に放つのも、いつものことだった。

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