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第7話
そういうとサトウユウジは布団を退かし。俺の服の中へ手を侵入させ、そのまま指の腹でヘソの下から胸元までをなぞり始めた。
その感覚に、腰から肩にかけて身体がゾワゾワっと反応する。
「なっ……なにを……」
「へぇ。ちゃんと鍛えているんですね。僕より筋肉がある」
「ま、待て……何をする気ッーーーー!!」
胸元まで伸びていたサトウユウジの指が、俺の膨らんだ乳首を二つ同時に引っ張り、息が一瞬止まった。
男の俺が本来こんな場所を触られたところで何か感じるわけない……はずなのに。今ので下半身に熱が集まって、鼓動が一気に早まる。
「なんだ……これは」
「もしかして初めてですか?」
「な、なにがだ」
「犯されるの。ですよ」
「は、はぁ!?ま、まさか貴様……この俺を抱く気か!?」
「ここまでされて気付かなかったのですか?可愛いですね……興奮します」
「興奮するな!!さっさと降りろ!!俺から離れろ!!」
「『僕に逆らうな』」
「ウッ!!……グッ……」
刻印がさらに赤く色づき、心臓に痛みが走る。まるで、大きな手に少しずつ力をこめられながら握られているようだ。
苦しい。
呼吸が上手くできない。
「はぁ……はぁ……」
「その顔……いいですねぇ……とてもそそります。僕、貴方の様なプライドの高い人の苦しむ姿がとても好きなんです」
成程。こっちが本当のサトウユウジの姿と言う事か。
「っ……この鬼畜野郎が」
「さぁ。いつまで強気でいられますかね?ブラッド様」
興奮に満ちた雄の顔が目の前まで近づくと、身動きが取れない俺の唇を舌で強引にこじ開け、そのまま口内へと侵入してきた。
「ぅッ」
深く入ってきた熱い舌が俺の舌に絡みついてきては、水音をたてながら吸い付いてくる。
気持ち悪い……はずなのに、交わる唾液の音に嫌でも下半身が反応して、もっと欲しいと手を伸ばしてしまいそうになる。
ーーでも駄目だ。これ以上続けたら取り返しが。
だが腕を動かそうとしても、まるで縄に縛られているみたいに全く動けない。足も身体も、拘束されているみたいだ。
「おやおや。あんなに嫌がっていた割には、しっかり勃ってるじゃないですか」
いつのまにかズボンも下着も脱がされ、外に露になっていた俺の性器が、女を抱く時と同じようにしっかりと勃起していた。
「み、みるな……」
こんな無様な姿を男に、しかも俺を負かした奴に見られるんなんて一生の恥だ。
恥ずかしい、死にたい。
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