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第77話
洗濯とアイロンがけを終えてリビングに戻ると真咲は床にマットを敷いてナノサイズの小さなブロックを組み立てて遊んでいた。
涼真はと言えば…真咲の姿が見える向きでイスに座り天井を見上げるようにしていた。
「うー終わんね〜」
「家事がひと段落したから俺も手伝うよ、涼真」
「ん〜…」
昨日の入学式で貰ってきた大量の品々を今日一人で片付けると涼真は張り切っていたのだが…。
目の前のテーブルには教材の山。
驚く程一年生の持ち物は多い。
それに一つづつ名前を書くのだ。
鉛筆やら消しゴムやらノートやら教科書…これはまだいい。
算数ブロックと呼ばれるプラスチックの四角いサイコロのようなものや、カード類。
道具箱とそれに収納するノリやらハサミやら…とにかく細かくて数も多くて…それに加えて提出するプリント類の枚数も半端ない…。
「はぁ…」
テーブルに突っ伏し、ため息を吐く涼真。
どこの家庭も大変だろうけど…これは今回限りの洗礼のようなもんだしな。
「晩御飯は美味いもの作る!もう昼だし買い物に行こうぜ」
「ん〜…俺、ちょっとくたびれた…」
「じゃあ休んでろよ。真咲、スーパー行こ!」
「はーい」
小学一年生はウサギのようにぴょんぴょん跳ねながら組み立てた作品を涼真の目の前に置いた。
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