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第95話【R18】

カリッと前歯で噛んだ。 「あっ!ン…」 途端に温かな感触。 「も…う」 「そんなに気持ち良かった?」 知らない、と呟いた横顔が可愛くて背中に回した腕に力を入れた。 「うわ!ティッシュで拭き取ろうとしたのに…」 ベチャッとする不快な感触に両手で身体を離そうとする。 「涼真が…わるい…」 「え?」 「…反応が、いちいち可愛い…」 「それ、郁弥フィルターがおかしいんだ」 おかしくなんて、ない。 「ほら、繋がろ」 俺の腕を解いて身体を起こし、涼真は俺の腰にゆっくりと身体を沈める。 「…ん…待って…そこ…ダメ…」 降りかけの身体が止まって、涼真の様子が少しおかしい。 「あ…ぁン…」 「痛い?」 あんなに解したのに? 「…く、ない…」 腰を下ろしたり上げたりと浅い所の往復。 掠める気持ちよさが辛くなり、俺は涼真の腰に手をかけて勢いよく下に引いた。 「あ…や…無理だから…ぁ!」 俺に深く座る涼真の身体は大きく後ろに反り、細い身体がしなやかに揺れる。 俺は涼真の腰を掴んだまま体を揺さぶり、硬直した涼真を突き上げるように動いた。 「ダ…メ…よ…すぎ…」 ダメと言いながら俺の動きに合わせて涼真がリズミカルに腰を動かす。 「あ…いく…や…ダメだっ…て…当たって…い…くぅ…!」 「いいんだ…俺で…気持ち良くなって…涼真!」 跳ねて髪を振り乱す。 俺で、イッて…。

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