98 / 322

第98話【R18】

男なんだからエロい事やそんなシチュエーションは嫌じゃない。 けれど女装が好きって訳でもないし、男だって…涼真以外の奴にエロい事するのもされるのも…死んでもお断りだ。 なのに… 「どう?」 「…う…うん…」 下着姿の涼真を…見たいのに…直視出来ない。 「…似合わない?」 「いや…あの…うん、イイ…」 ベッドの上でなぜか正座する涼真の太腿に黒いレースの裾が掛かる。 「ほら、ちゃんと…見て」 グイッと強制的に顔の向きを変えられて、真正面から涼真を捉えた。 線が細いとはいえ、女性とは違う体つき。 それでも白い肌にレースの黒が映える。 我ながら唆る下着を選んだ、と思う。 透け感著しいチュール生地、裾には二重の幅広いレースとフリル。 ハイウエストと胸の位置には黒いリボン。 ゴクン、と喉が鳴った。 「これが…俺なんだ…」 自嘲するように涼真が言った。 「…俺は…郁弥が好きで…郁弥に抱かれる女の子になりたかった…」 「涼真…」 「なれる訳、ないのに…抱かれる夢を見て…。それに…こんな姿…気持ちわ…」 「もう、いいから」 涼真を胸に抱きしめた 「いいんだって。どんな涼真も…俺は、好きだから」 髪を撫でつけ、背中に腕を回せば薄い生地が指に纏わりつく。 つつっ…と指を滑らせて裾から侵入すれば腰の辺りにも頼りないレースの感触。 いわゆるTバックと呼ばれるアレ。 全開になっている尻たぶを包み込むように触り、レースの下に手を差し入れた。 ビクッと涼真の身体が緊張する。 「い…くや…触って…。もっと俺を欲しがって」 涼真と視線が絡みつき、唇を合わせた。

ともだちにシェアしよう!