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第152話

部屋を片付けたり夕飯の仕込みをしたり、それなりに家事に勤しんでいたら思ったよりも時間が経っていた。 ふと窓の外を見れば酷く降っていた雨は弱くなって雨雲の隙間から空が見え始めている。 「もう止むな」 そしたら真咲も帰って来るだろう。 キッチンに立ち本格的に晩飯を作る前に食材と調味料を準備していて、はたと気がついた。 「あ、食酢買い忘れた!何だよ〜俺〜!」 今日はこれがないとダメだろ! 「涼真、買い忘れがあった。ちょっとスーパー行ってくる」 「俺が行こうか?」 「大丈夫、すぐ戻るよ」 俺はすぐ戻るつもりで財布とマイバッグだけ持って家を出た。 若干雨は残っていたが傘は持たずに。 日中は暑かったが夕立のおかげで気温は下がり随分と過ごしやすい。 俺は足元の大きな水溜まりを避けながら先を急いだ。 夕立が酷かったせいかスーパーはそれほど混んでなく、食酢をカゴに入れ店中をぐるっと一周してみた。 「さすがに買い忘れはもう無いか」 会計を済ませて外に出れば雨はすっかりと止んでいた。 「さ、早く家に帰ろ」 真咲もそろそろ帰ってきただろう。 「美味い飯食わせてやるからな」 一人呟いて俺は家に向かって歩き出した。

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