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第180話
「ふう〜」
湯船に浸かればお湯がザブンと浴槽に撥ねた。
「あ〜きもちい〜」
ブクブクと顔半分お湯に漬け、ニヤケた表情を自分なりに誤魔化した。
ん?誤魔化しきれてない?うん、ないな。
一人で突っ込むのも寂しいもんだ、なんてバカな事を考える。
誰の目も気にしないで涼真に触れられるチャンスはそうそう無い。
「今日忙しかったし、明日も仕事だし…タンパクな感じで、でも丁寧に…」
色々な言い訳を頭の中で考えて、でも…やっぱり涼真と少しでもくっ付いていたいのだ。
「うん、今日は少しだけ。涼真と少しだけ…」
風呂から出て体に巻き付けたバスタオルは期待を隠しきれないようで、緩く盛り上がっている。
「オマエ…正直過ぎるな…」
下着とズボンだけ身に付けて俺は涼真が待っているであろう俺の部屋にウキウキしながら向かった。
「起きてる?」
そう声を掛け部屋に入ると涼真は既にベッドに横たわっていて肩までタオルケットを被っていた。
薄手のそれは涼真の身体の線をハッキリと映す。
「…涼真?」
返事が無い涼真はうつ伏せで枕に顔を突っ伏していた。
「…どした?」
後ろ髪を撫で、そのまま身体を辿ってタオルケットの中に手を忍ばせ…ハッと気づいた。
「…見せてもらって…いい?…涼真」
ちょっとだけこっちを向いたその目は俺を欲しそうに見える。
「ほら、ねぇ…。捲るよ…」
タオルケットを剥がすと、…そこには官能的な涼真の姿があった。
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