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第201話

「や…でも…」 「もう少し…いて欲しい…」 まだ座ったまま体を後ろに倒したような体勢の俺と、そんな俺を押し倒しているかのような彼女。 片腕で体を支えているが地味にきつい。 「だめだよ。若い女の子なんだか…うわぁ!」 「えいっ!」 あろう事か、掛け声と共に俺は仰向けで床に倒された。 「いやいや、冗談はやめよっか?」 「冗談じゃないモン!…香束さんが…好き…」 馬乗りになったシチュエーションで彼女の口からまさかの告白か! 「いや、でも…俺…」 「私の事、…嫌い?」 「えっと…その…」 「嫌いじゃないなら…いい…ですか?」 ええ〜〜! それって? それってどーゆー…? パニックになって動くことも喋る事も出来ない俺の目の前で、彼女が自らのボタンに指を掛けた。 プツリプツリと外されていくボタン…。 ピンク色のストライプの下から黒いレースが見えた。 「え…?」 ドキン、と鳴る胸。 白い肌に映える黒いレースに目が釘付けになる。 唾を飲み、指がピクっと反応した。 ……たい… …レースの上から唇を這わせて震える肌を感じたい… …肌と下着の間に手を差し入れて表面を撫で回して触り尽くしたい… …黒い肩紐が片側外れているそこを引っ張ってもっと肌を顕にしたい…。 「郁弥…さん…」 名前を呼ばれて顔を見るが… …誰…? 俺の前でこれを身につけるべきは君じゃない。 …違う… 彼女じゃ…ない…。

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