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第216話【R18】

ぼたぼたと目が大洪水を起こしても俺は涼真をずっと離さず抱きしめたままで、ひたすら泣いてしまった。 「ゴメン…本っ当に…ゴメン…」 こんなの、謝って済む話じゃ、ない。 そんな俺を優しく抱き返してくれる涼真。 「ゴメ…な、みだ…止まんない…」 本格的に泣いた後で俺はズズっと鼻をすすって涼真を見つめた。 「みっともねぇ顔。ほら、拭いて」 差し出されたティッシュで顔を拭き、鼻をかみ…… カッコ悪ぃなぁ…。 「もう、…もう絶対忘れない…だから…」 「いいよ、忘れても」 「…そんな…!」 酷い…俺は絶対に忘れたくないのに。 「だって、俺は郁弥から離れてやんないし、絶対に忘れない。一生愛して一生そばにいてやる」 「え…それ…」 それはまるでプロポーズ。 “ 病める時も健やかなる時も…これを愛しこれを敬い…その命ある限り真心を尽くすことを…” 頭の中にどこかで聞いた覚えのあるフレーズが。 「りょうま…涼真!俺、死ぬまで…ううん、死んでも絶対に離れない!誓う!」 「…うん、俺も…だよ」 キスを…誓のキスを…。 二人の意志を確かめ合うようにゆっくりと…ただ優しく触れるキス。 全てを思い出して、涼真と真咲と…三人で進む未来が俺の目に見えた。 唇が離れ、伏せ目がちに俺を見つめてる涼真。 …う…可愛い…。 「…所でさ…そろそろ…イかせてくんないかな?」 「あ!」 …うん、知ってた。 細身の涼真の腹の上に、俺ずっと乗っかったまんまだよね。 挿れたまんまで、焦らして焦らして…俺もだけどそろそろ辛いよね。 「お待たせ涼真。いっぱいイかせてあげる」 さっきまで泣いてたことは全て忘れて、今度は涼真を泣かせる番だ、と俺は思った。

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