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第10話

明吏side 家について、部屋まで案内する。父さんは少し仕事をするからと、部屋に…。 僕の住んでいるところは、部屋が二つと、6畳のリビング、キッチンと、トレイ、バス。そんな感じの角部屋。駅は、ちょっと遠いから少し安めではあるけど…。そこそこの値段がする。 「広いね…」 「うん。父さんには感謝しか無いんだ…」 「父さんはなんの仕事を…?」 「小児科医だよ。丁寧に話すのもその癖で…」 「…そっか。…いいお父さんだね」 そう言って笑った笑顔は…、何処か儚げで…、消えてしまいそうで…。急に、怖くなって手を握ると、不思議そうに視線を投げかけられる。 手を離せば、何事もなかったかのように課題を始めて…。気まずさに何も言えず、僕も課題に手をつける事にした。 「…二人とも、お腹空きませんか?」 「「…えっ。……あっ」」 「ふふっ、すごい集中力ですね。もうすぐお昼です。何か作りましょうか?…えーとっ、そう言えば名前聞いてなかったですね。…お名前は?」 父さんに声をかけれて視線を上げれば、時計の針は12時を指していた。集中してて全然気付かなかった…。それに、父さんが部屋から出てきたのにも気づかなかったから急に声をかけられてびっくりした。 父と、好くんは互いに自己紹介をしている。 父の作る料理は美味しい。普段は僕が使っているけど、休みの日には父が使ってくれるのだ。 「あ、そうでした。僕は、李 皓丽 (リ・ハオリィ)と言います。好(ハオ)と呼んでください。…僕、お昼食べてからまたここに来てもいいですか?」 「2人分も、3人分も変わりませんので…。気を遣っているようなら、遠慮しないでください」 「…えっと、ならお言葉に甘えても?…よろしくお願いします」 好くんと、僕と、父の3人でご飯を食べる事になった。父さんは疲れているようだったから…今日は僕が作ろうと思っていたんだけど…。 父さんに、先を越されてしまったなぁ…。一度キッチンに立つと譲ってくれないから、大人しくお昼ご飯を作ってくれているのを待っていた

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