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第15話

明吏side 迷子センターって何処だろ…。探しながら歩いていると、いつの間にか僕と男の子しかいなくなってて…。 「…え、えぇ。好くん…??何処行っちゃったのぉ……。見つけられる気がしないんだけど」 「…お兄ちゃん、…僕、ママに会える?」 「う、うん。…大丈夫だよ。……ちゃんと会えるからね…」 励ましてはみるけれど…。ちゃんと迷子センターまで行けるか不安で仕方ない。こんな事なら好くんと手を繋いでおけば良かった。 パンフレットを見ながら歩くが、それらしいものが見当たらない。そんな時、電話が鳴った… 「…もしもし?」 『もしもーし。メイメイ?今どこ?』 「えーっと、亀がたくさんいる水槽…」 『おっけー今から行く。そこでまってて』 そう言ってぷつりと切れた。下手に動くと会えなくなりそうで…。仕方なくそこで亀を見ながら二人で待っていた。 「あっ、いた!メイメイ!」 「ママー!」 「良かった…。心配したのよ!…お二人とも、ありがとうございました」 「いえいえ」 「良かったね、ボク。今度は迷子にならないようにね」 「うん!お兄ちゃんばいばいっ!」 好くんは、迷子の男の子のお母さんと出会ったみたい。お母さんを連れて僕のところまで来た。迷子の子も、ちゃんとお母さんと会えて良かったと思う。 それにしても僕まで迷子になるとは…。手を繋いでおこうかな…。僕の名前で迷子の放送なんてされたら、たまらない…… 「迷子になったかと…」 「迷子だったよ?」 「………うん、そうだね」 「手でも繋ぐ?」 「…うん。放送なんてされたら恥ずかしくて、たまらない」 放送をかけられるよりは、手を繋ぐ方がいい。男同士で手を繋げば、目立つ事はわかるけれどそっちの方がまだいい。 ただ、仲がいいと思われるだけだろうし…。 そう思って手を繋ぐ。好くんの手は思ったよりも冷たかった…。

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