16 / 40

第16話

明吏side 男の子と別れた後、二人で手を繋いで回る。 ふらっと寄るから、急に引っ張られて何度か転びそうになる…。なんとか踏みとどまっていたけど、ちょっとこれは危険かもしれない… 転ける気がする。このまま手を繋いでたら確実に転ける気がする!! 「こ、転ける!!」 「きゅ、急にどうしたの?…こ、転けないよ?今、座ってるでしょ?」 「うん!そうだねっ。いや、急にふらっと立ち寄るから転けそうなんだよねっ!」 「あ、なるほど。それは……、ごめん…」 食事をしながら、ふと文句を言えば、言うタイミングがずれ過ぎていて話が伝わらない。 注文をした後、運ばれてくるのを待ちながら、二人で話でもしようかと、そんな時だった。お昼ご飯を食べたあとは、二人でスノードームを作ろうと話していた。少しお高い感じだけどいい思い出になりそうだから…。 「ふらっと立ち寄らないように気をつけるね」 「うん。おねがいします!」 「転けたら困るもんねっ」 「笑うなよぉ…」 クスクス笑う彼に、少しムッとする。そんな風に話していると、料理が運ばれてくる。 苦手なものが多くて、食べれるメニューがひとつしかなかったけど…。これは完全に僕が悪い…。好き嫌いが多いのがなぁ…… 「一口食べる?」 「うん。僕のもいる?」 「うんっ。欲しい!」 美味しく食べた後、お土産屋さんのところにある、工作コーナーで、スノードームを作る。 思っていたよりも楽しい。僕のはシンプルな感じに対して、好くんはちょっとガチャガチャしてる。それでも、結構可愛かった。

ともだちにシェアしよう!