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第16話
明吏side
男の子と別れた後、二人で手を繋いで回る。
ふらっと寄るから、急に引っ張られて何度か転びそうになる…。なんとか踏みとどまっていたけど、ちょっとこれは危険かもしれない…
転ける気がする。このまま手を繋いでたら確実に転ける気がする!!
「こ、転ける!!」
「きゅ、急にどうしたの?…こ、転けないよ?今、座ってるでしょ?」
「うん!そうだねっ。いや、急にふらっと立ち寄るから転けそうなんだよねっ!」
「あ、なるほど。それは……、ごめん…」
食事をしながら、ふと文句を言えば、言うタイミングがずれ過ぎていて話が伝わらない。
注文をした後、運ばれてくるのを待ちながら、二人で話でもしようかと、そんな時だった。お昼ご飯を食べたあとは、二人でスノードームを作ろうと話していた。少しお高い感じだけどいい思い出になりそうだから…。
「ふらっと立ち寄らないように気をつけるね」
「うん。おねがいします!」
「転けたら困るもんねっ」
「笑うなよぉ…」
クスクス笑う彼に、少しムッとする。そんな風に話していると、料理が運ばれてくる。
苦手なものが多くて、食べれるメニューがひとつしかなかったけど…。これは完全に僕が悪い…。好き嫌いが多いのがなぁ……
「一口食べる?」
「うん。僕のもいる?」
「うんっ。欲しい!」
美味しく食べた後、お土産屋さんのところにある、工作コーナーで、スノードームを作る。
思っていたよりも楽しい。僕のはシンプルな感じに対して、好くんはちょっとガチャガチャしてる。それでも、結構可愛かった。
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