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第18話

明吏side お互い好きなものを頼んで、楽しく話しながら飲んで、食べて。お腹がいっぱいになった。 「ねぇ、メイメイ。家来ない?泊まってってよぉ〜」 「酔ってる??」 「酔ってなぁ〜い!ねぇ?いいでしょ〜?」 好くんはお酒飲んでたけど、顔には出ないし、店の中ではしっかりしてたから…。全然気づかなかった。ちゃんと酔ってる…… 店を出て人通りの少ない道を歩きながら、バス停の先、ちょっと遠いところにある駅を目指していた。バスは来る時の感じで乗るのをやめた。手を絡ませて繋ぎながら、腕を抱きしめるように、撓垂れかかってくる…。 「ねっ、泊まってこぉ〜!……ひとりは、寂しいから…」 「うっ……分かった…。一回家寄っていい?泊まるにしても服…」 「僕の使えば?下着は買えばいいよ。お父さんに連絡なら、もうしたよ」 「…それに父さんに、……は?…今なんて?」 「お父さんに連絡した!泊まっていいって!」 「いつの間に…??」 いつの間に打ち込んで…。いや、その前に、いつ連絡先を交換して…。ハッと気づいて僕のスマホを取り出せば、僕の打ち方に似せて、僕の知らない文が打ち込まれていた…。 「好くん…。僕の……勝手に…」 「…うん。ごめんね?」 「はぁ…。ロックの設定してなかった僕も悪い……。好くんの家の近くコンビニってある?そこで下着だけ買う…」 「うん!あるよ!案内するね〜」 酔った好くんは甘えん坊になるんだなぁ…。それに常識的なことを全く無視する…。まさか、勝手にスマホを使われるとは微塵も思わなかった。まぁ、大した事はないからいいけど… 父さんからの許可も出てるし、1日くらい…。ちょっと羽目外して、友達の家で、お泊まりしても許されるよね…?初めてのことにドキドキするのと共に、とてもワクワクしていた。

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