25 / 40

第25話

明吏side 授業が終わり、次の授業の支度をしていると、今日も一緒にお昼を食べようという話になり。そう言えばと、連絡先を交換した。 着実に友達が増えている。嬉しい事なのだが、なんとも個性的なアイコンの二人。グループを作れば、何故か普通なはずなのに僕のアイコンは浮いているように見えた。 「アイコン、変えようかな…」 「変えるの?何にするの?」 「ん〜、黒猫⁇」 そういうと、二人ともキョトンとしていた。何か、不思議な事を言っただろうか…。家の近くにある猫カフェ。そこに居る黒猫が可愛いから撮らせて貰った写真。 他の人に見られても恥ずかしくないし、なんとなく浮くのも解消出来そうな気がする。 「メイメイ、イルカにしたら?」 「なんでイルカ?明吏、イルカ好きなの?」 「みどりん知らないの?メイメイの苗字、入夏(いるか)なんだよ?イルカにするしかないじゃん」 「えっ?そうなの?もうそれはイルカだね!」 そう言って二人はイルカの画素をポンポンとグループに送ってくる。仕方ないので、イロワケイルカの写真をアイコンに設定した。 二人が揶揄うのに飽きたらそっと変えておこう。くだらない話をしながら食堂に行く。 「そう言えば、明吏と好先輩いつから付き合ってるの?」 「付き合ってる…?」 「あれ?恋人じゃないの?あんまりにも近いからてっきり恋人なのかと…」 「友達だよ?」 「ふ〜ん?」 そう返したことを、後に後悔する事になるとは…。この時の僕はまだ知る由もなかった…。

ともだちにシェアしよう!