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第25話
明吏side
授業が終わり、次の授業の支度をしていると、今日も一緒にお昼を食べようという話になり。そう言えばと、連絡先を交換した。
着実に友達が増えている。嬉しい事なのだが、なんとも個性的なアイコンの二人。グループを作れば、何故か普通なはずなのに僕のアイコンは浮いているように見えた。
「アイコン、変えようかな…」
「変えるの?何にするの?」
「ん〜、黒猫⁇」
そういうと、二人ともキョトンとしていた。何か、不思議な事を言っただろうか…。家の近くにある猫カフェ。そこに居る黒猫が可愛いから撮らせて貰った写真。
他の人に見られても恥ずかしくないし、なんとなく浮くのも解消出来そうな気がする。
「メイメイ、イルカにしたら?」
「なんでイルカ?明吏、イルカ好きなの?」
「みどりん知らないの?メイメイの苗字、入夏(いるか)なんだよ?イルカにするしかないじゃん」
「えっ?そうなの?もうそれはイルカだね!」
そう言って二人はイルカの画素をポンポンとグループに送ってくる。仕方ないので、イロワケイルカの写真をアイコンに設定した。
二人が揶揄うのに飽きたらそっと変えておこう。くだらない話をしながら食堂に行く。
「そう言えば、明吏と好先輩いつから付き合ってるの?」
「付き合ってる…?」
「あれ?恋人じゃないの?あんまりにも近いからてっきり恋人なのかと…」
「友達だよ?」
「ふ〜ん?」
そう返したことを、後に後悔する事になるとは…。この時の僕はまだ知る由もなかった…。
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