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第26話
明吏side
その日の昼食は、何気なく聞き流してしまうような…。日常の些細な雑談をして、それぞれ、授業を受け1日が終わる。明日も、明後日も、今日と変わらない日常が続くと思っていた。
僕は忘れていた……
1日として同じ日はない…。人はとても繊細で、些細なことで深く傷ついてしまう…。
「…おはよ。メイメイ」
「おはよ。好くん、今日、なんか元気ない?」
「…ん?なんで?いつも通りでしょ」
「そ、そう…?」
いつもよりも低いテンション。ワントーン低い声。何かがあったのはすぐに分かった。
そして、おそらく僕が彼を傷つけてしまったのだろう。泳ぐ瞳が僕を見ないようにしている。
そんな状態が、一ヶ月…。
喋ってはくれる。"いつも通り" を演じている。そう感じた。思い返せば、友達と答えてたあの日からだ。あの日を境に少し、僕たちの間には距離が出来た気がする。それがとても不快で堪らない。ただ何故そんなにも不快なのかそれが分からない………。分からない…。
「……ねぇ、僕のこと避けてる?」
「いや?避けて無いけど?」
「…距離があるみたいで不快なんだけど」
「知らないよ。僕に当たらないでくれる?」
「…っ」
イライラする…。些細な言葉が突き放されたように感じて……。落ち着け……。
僕は喧嘩がしたい訳じゃない。ただ、傷つけてしまったことを謝って、仲直りして…。また、今まで通り仲良く過ごしたいだけなんだ……
「…………なんで、……上手くいかない…⁇」
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