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第31話

明吏side 「メイメイ…?返事なら、ゆっくりでいいよ?食べないと、ご飯、冷めちゃうよ?」 「……あ、うん」 「明吏と、好先輩が付き合いはじめたら教えてくださいねっ♪ダブルデートしましょ」 「楽しそ〜!いいよっ!」 「みんなが良ければ…。僕、頑張る…?」 そう言ったら、二人とも笑って "ゆっくり自分のペースでいいよ" と言ってくれた。そっか、ゆっくりでいいなら、ゆっくり考えてみよう。そう思って、ご飯を食べ始めた。 「あっ、忘れるところだった。これ、二人に作ったんだ。ぜひ食べて!」 「これなに?」 「これってガトーショコラ??自分で作れるの?」 「うん♪」 ガトーショコラを渡せば、二人ともびっくりした顔してる。翠くんは、ガトーショコラが好きみたいで、すごく嬉しそう。 家で作れるなら作りたいからと、今度一緒に作る方になった。 好くんは初めて食べるみたいで、昼食後、早速食べていたけど気にいってくれたみたいだ。 「美味しい!これ作ったとか天才だねっ!」 「そうかなぁ。ありがと?」 「俺も食べたいけど、今お腹いっぱいなんだよなぁ…。食べたら感想送るね」 「うん。わかった」 今日は、午後に一コマあるけど…。なんとなく乗り気じゃないし、一回くらいは休んでも大丈夫なはず。どうしようかなぁと迷いつつ… 授業に出ないと、なんとなく落ち着かないので休みたいと思いながらも授業を受ける。 そう言えば、今日バイトの日だったな…。慣れてきたとは言え、バイトの後にご飯を作るのはなかなか面倒だ。父さんが帰ってくるはずだし作ってからバイトに行かなきゃ… 「作り置き出来るものか…。カレーでいいかな」 カレーに必要な材料を揃えて、作っていると、六限が終わってから30分くらい経ったぐらいの時間にメールが入っていた。 ガトーショコラ、翠くんの口にも合ったみたいでホッとする。支度も出来たし、バイトの準備をして出かけるのだった。

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