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第10話 俺、大学行かなきゃです1
※後半会話上のみですが女性α×女性Ωの表現があります。苦手な方は自衛お願いします
今まで生きてきた21年間で最も長く感じた1週間が終わった。一般的なオメガの発情期は4、5日で終わるようだが、俺は発情期が来るのが遅かった為長引いたらしい。
毎日薬は飲んでいたものの全く効かず苦しい1週間だった。しかし数回絶頂すればすこしは楽になり食事をすることは出来たため、痩せることも無く終わり、今は体調はすかっかり元通りだ。
久々に部屋の窓を開け外の空気を吸った俺は清々しい気分に浸っていた。
「ふぁぁっ!外!風!最高、、、。」
が、しかし発情期が終わっただけで問題は何も解決していないのだ。
だがまず、今は出かける準備をしないと。なんてったって俺は花の大学生(?)なのだから!!
(、、、あぁ、、2週間も大学を休んでしまった。)
幸いなことに俺の通っている大学はオメガの発情期間中の単位は免除される。単位はいいのだ。俺の気にしているところはそこでは無い。
(友達になんて話そう。"運命の番と出会ったから発情期が来て休んでた"?……絶対にバカにされる、、はぁ…なんでこんな遅く来たんだよ…発情期!!)
窓を閉め、頭を抱えながら扉の方を向いた。
「あ、、」
そこで視界に入ったのは机の上に畳んで置いてあったクリーニング済の橋倉さんのコートだった。
「返さないと……いやでもどーやって、、?」
顔を合わせて返すのは気まずすぎる。だってこのコートをオカズにしてしまったんだから。
(え、バレないよね…?く、クリーニング出したし…はは、)
理性が切れていたとはいえ人のコートをオカズにするなんて…恥ずかしすぎる、、、。
とりあえず俺はコートをカバンに入れて大学に向かった。
……………………………………
学校に着くと早速俺はイツメンに囲まれた。
俺の席にやって来たのは、
桜田 勇治 、日野 俊介 、結城 涼香 、伊藤 綾音 の5人でみんな大学からの友人だ。
その中でも勇治とは特に仲がよく、親友と呼べるだろう。彼はベータだ。俊介も同じくベータ。結城はアルファでなんと伊藤さんと番であり恋人だ。
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