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神様がもし許してくれるなら彼の側にいたい
新しいシャツに袖を通すと、髪をくしゃくしゃと掻きながら、目をしょぼしょぼさせながら玄関へと向かった和真さん。
ドサっと物音がして「あいてっ」
すっごく可愛らしい小さい声が聞こえてきた。
「和真さん、大丈夫?」
車椅子なしでは歩けないからベットから声を掛けた。
「大丈夫だ。躓いただけだから…………いたっ」
「和真さん、本当に大丈夫?」
お尻をシーツに擦り付けながら端っこまで移動した。
起きたばかりで頭が完全に目が覚めていないのかも。
助けに行くことも出来ない自分が歯痒かった。
心配しながらそわそわして待っていると彼が車椅子を押しながら戻ってきた。
「ぼぉーとしていたら、玄関の扉に指を挟めてしまったみたいだ」
「えぇ、そんな。大丈夫ですか?」
「寝起きが悪いから、机の脚に足の指をぶつけたり、いつもこうなんだ。寝癖もなんかのオブジェみたく大変なことになってるし」
手櫛でせっせと直していた。
その仕草がなんともいえないくらいかわいくて。
昼間は仕事がバリバリ出来る彼も、寝起きだけは無防備っていうが、ギャップがあってまたドキドキしてしまった。
素の彼を知るたびに新しい発見があって。
昨日よりもどんどん彼にひかれていく自分を止めることが出来なかった。
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