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忍び寄る殺意

写真に写る男性を一目見た瞬間、顔が恐怖に青ざめ寒くもないのに身体ががたがたと震えだした。 「大丈夫か?」 彼がそっと手を握り締めてくれた。 僕が落ち着くまで結お姉さんも側に寄り添ってくれた。 櫂さんはコンビニエンスストアで飲み物を買ってくると言って、三人にしてくれた。 「あっ、そうだ。10月10日に結婚式を挙げることに決まった」 「そうなの。良かったじゃない」 「大変なのはこれからだ」 「そこは愛の力で乗り越えるのよ」 「あのな姉さん」 「ねぇ和真、お爺ちゃん、お婆ちゃんにもちゃんと言ったの?」 「だから・・・・」 妙に噛み合わないふたりの会話を聞いているうちだいぶ落ち着いてきて。メモ帳にペンを走らせた。 【この人、事故を起こした人に似てる】 和真さんと結お姉さんに見せた。 「やっぱりそうか」 和真さん、なんでそのことを知ってるの?首を傾げると、 「雄士さんが少し気になる話しをしていたんだ」 彼がそう言って教えてくれたのはある闇サイトの話しだった。 「なにそれ。ちょっと待ってよ和真」 結お姉さんもにわかには信じられなかったみたいで驚いていた。 「俺だって信じられなかったよ。でも、さっき来た刑事の傲慢な態度を見て確信した」 「寄ってたかってひとりの子どもに逆恨み?いい年した大人がすることじゃないわ」

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